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イラク復興支援会議に日本の援助を使ってはいけない

 ペンス副大統領が平昌五輪開会式に出席して北朝鮮のほほえみ外交をけん制していた時、ティラーソン国務長官の姿が見えないと思っていたら、ティラーソン国務長官はクウェートにいたのだ。

 その事を私はきのう2月13日の日経新聞で知った。

 2月12日、イラク政府はクウェート、世界銀行など50カ国の参加するイラク復興支援会議をクウェートで開いたという。

 イスラム国掃討作戦で荒廃した国土復興を話し合うためだという。

 もちろん日本も参加していたらしい。

 しかし、この復興支援会議は、かつてのアフガン支援会議の二の舞になる事は明らかだ。

 9・11が起きて一か月後に、米国がテロをかくまったとしてタリバンの支配するアフガンを攻撃した。

 その復興を支援するために、まるでマッチポンプのように米国はアフガン復興支援会議を招集し、度重なる会議をくり返し、巨額の資金をアフガンにつぎ込んだ。

 日本はその主要援助国としてアフガン復興に「貢献」させられた。

 ところが今のアフガンはどうなっているというのか。

 カルザイが援助をネコババしたまま逃げて、いまのアフガンは手の付けられないテロ頻発の破綻国家のままだ。

 同じことがイラクで繰り返されようとしている。

 イスラム国の掃討作戦が終わり、荒廃したイラクの国造りが必要だという。

 しかし、いまのイラクが復興支援に値する状況でない事は誰の目にも明らかだ。

 それだけではない。

 いまのイラクは、テロが終らないばかりか、イランとサウジの代理戦争の場になりつつある。

 そこへきて、米国がサウジの側に立ってイランと敵対しつつある。

 しかも米国はアサド政権を支持するイランやロシアとの戦いの場であるシリアで、手一杯だ。

 9・6兆円とも試算されているイラク復興支援に、米国はあらたな資金援助は表明しないと言っているらしい(2月13日日経)。

 そんなイラク復興支援会議に日本は慎重になるべきだ。

 間違っても真っ先に援助表明を行うような事をしてはならない。

 今、中東は、日本が関与するにはあまりにも不透明である。

 ましてや安倍政権の外交の道具になって血税を無駄遣いするには、あまりにもふさわしくない戦場と化している。

 その事をメディアは国民に知らせなければいけないと思う(了)

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