文字通り、今度の衆院選は9月25日の小池百合子の参戦によって一変した。
それは彼女が「希望の党」の代表を宣言したからだけではない。
一番の衝撃は、安倍自民党政権に対抗すると明言し、しかも全国の選挙区に候補者を立てて過半数を取るとまで言ったからである。
左翼のお株を奪って改憲を封じ込め、原発反対、消費税増税延期を言い出したからである。
私は繰り返し書いてきた。
10月10日の公示日の前までにあらゆる動きが加速し、その結果で今度の選挙の帰趨は決まると。
そして、選挙の結果がどうであれ、本格的な政局は今度の選挙後にやってくると。
はたして、小池百合子の狙いはどこにあるのか。
彼女が語っている事は、ひとことでいえば、非自民・非共産だ。
そして、この言葉こそ、1993年にできた、自民党を下野させた細川連立政権を表す言葉なのだ。
しかし、小池氏が狙うのは単なる細川政権の復活ではない。
あの時は、細川氏のひ弱さと、小沢一郎の強引さが災いして、短命に終わった。
政権交代しか念頭にない小沢一郎だから失敗に終わった。
しかし、小池百合子は違う。
何よりも、日本をとりまく内外の情勢は待ったなしだ。
共産党を除いたすべての政党、つまり安倍なきあとの自民党まで巻き込んだ挙国一致内閣にまで発展する可能性さえある。
そんな小池新党がどうしても勝てない相手がある。
それが憲法9条を国是とすることを掲げるもう一つの新党である、新党憲法9条である。
小池百合子の最大の弱点は憲法9条である。
憲法9条の大切さを知り、憲法9条の精神に沿った政治を行うとき、小池新党は最強になり、その精神に逆らう真似をしたとたん、小池新党はただの野合に終ることになる。
新党憲法9条が小池新党の最善の連立相手となるか、最強の政敵となるか、それは小池新党次第である(了)
小池氏が掲げる「現実的な安保」だけは気がかりで、
「後ろ盾」として(トランプではない)米安保を現実的に利用するのはいいとしても、
「ほんとうの戦争抑止力は、米軍ではなく平和憲法である」ことを、
世界に力強く語れる立場に立って欲しい気はします。
新党憲法9条が小池新党と連立?ありえないと思うのだが。