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「トモダチ作戦」参加の米兵による東電提訴をあえて歓迎する

 東日本大震災の支援活動「トモダチ作戦」に参加した米空母乗組員ら約150名が、被ばくさせられたとして東電に対し50億ドル(約5500億円)以上の損害賠償を求めてきたという。

 とんでもない米兵の提訴である。

 単純計算で一人4億円弱だ。

 法外な金額である。

 東電に負担能力はなく、そのツケは日本国民に付け回されるのがオチだ。

 米兵が真っ先に訴える相手は命令を下した米政府(米軍)だろう。

 米国政府に相手にされなかったからといって、東電に提訴するのはお門違いだ。

 しかし、私はこの米兵による提訴を敢えて歓迎する。

 そして大騒ぎになって、国民が広く知るところとなって欲しいと思っている。

 なぜか。

 そうなることによって、福島原発事故から放射能被害を受けた日本国民の犠牲者らが行っている損害賠償提訴に、国民の関心が向かうからだ。

 真っ先に救済されるべきは、被害を受けた日本の住民や、原発事故復旧に従事させられてきた非正規雇用者たちだと、日本国民が気づくからだ。

 こんな不合理な米兵の要求を一蹴できない日本政府や日本の司法の対米従属ぶりが、国民の前に明らかにされるからだ。

 そして、なによりも、米兵被害者に涙を流して共感し、みずから寄付を集めて助けようとしている小泉純一郎元首相の売国ぶりがあぶりだされるからだ。

 いやしくも日本の首相であった政治家が、真っ先に涙を流して救済すべき相手は、日本の被害者である。

 決して米兵ではない。

 そのような小泉元首相の愚行に疑問を呈したメディアは皆無だ。

 米兵の東電訴訟を、私は敢えて歓迎する。

 大騒ぎになって、この国のいかさまぶりが白日の下にあぶりだされることを願っている(了)

 

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  1. これも、日米同盟の罠の一コマでしょうね、天木さん。米帝製の老朽化した廃炉寸前のフクシマ第一が事故った。我が国はアメリカの思惑を逆利用しようと、核開発を軽水炉路線を通して密かに実験実行する。北朝鮮などがやってる核開発実験・核ミサイル発射と、本質的には変わらない。核開発を密かにやるか、露骨にやるかの違いだ。どちらにしても、米帝は両者に目を光らせている。そんな状況下、事故や失敗が発生する。原発事故か、ミサイル墜落事故か、偶発的核戦争かなどである。その後始末で多数の犠牲者が出て来る。米兵もだが、今もフクシマでは、危険な被爆を覚悟で、建家内外で、大量の日雇い労働者等が生活保守のため蠢いている。全国から、地域の企業でマトモに雇用されず弾かれた人々が、カネになると、原発労働を求め、彷徨いながらフクシマに集まる。そうした人達を利用し、東電及び国は、事故後の処理を、その場凌ぎしようとしている。私の住む愛媛にも、伊方原発という厄介な存在が居座り続けている。しかも、熊本・大分と続く地震の頻発している活断層中央構造線上に君臨するのだ。「何と言うことでしょう」選挙に当選するため、反原発再稼働を装い集票成功した鹿児島の三反園知事の、その後の豹変ぶりは、予期していた事とは言え、余りにもゲス過ぎる。同様、愛媛の中村知事も政治家的姿勢で、伊方原発3号機再稼働に対して、鵺的態度を取り続けている。小泉純一郎に至っては、話にならぬ。菅直人と同じ貉だ。現職でなくなると、掌返しの見苦しさ。現職中の原発推進旗振り役のせめてもの罪滅しのつもりか、反原発の行脚パフォーマンス、今頃かよ。遅過ぎるだろうが。彼等のようなブレ捲る一国の首相が、危険、危機や被害を増大させるのだ。その点では、安倍晋ちゃんは群を抜く。

  2. これは究極の印象操作ですね。トモダチ作戦というネーミングで何か善意でやっていて、日本人にありがたいと思わせることが目的ではなかったのでしょうか。

    米国は4月6日にはトモダチ作戦の予算は最大で68億円であることを日本側につたえています。無償ではなかったのです。

    トモダチ作戦の意義は、日本側に日米同盟の意義を再認識させ、中国やロシアに東アジアにおける米国の在日米軍を含め、アジア太平洋地域に前方展開兵力をもつ意義を示したと評価して当時の国防次官補が下院軍事委員会で述べています。

    この作戦で日本側は3月31日年度末に民主・自民党の多数で、思いやり予算の特別協定を可決して、有効期限が3年から5年に延びて、毎年約1880億円を支払い続けることを決めました。

    トモダチ作戦は米国の利益に直結しています。外交は親しいとか首脳会談を沢山しているからということでは成り立ちものではないようです。

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