普天間所属のオスプレイが豪州沖で墜落事故を起こしたのは8月5日だった。
それからの日本政府の対応は、この国の主権が米軍に握られていることを示すドタバタ劇の連続だった。
まず日本政府は、たとえオスプレイ飛行停止を米軍に命じる権限はないとしても、せめて形だけでも堂々と、国民の目の前で、米国政府にオスプレイ飛行自粛を要請すべきだった。
私はそう書いた。
ところが小野寺防衛相にしても菅官房長官にしても、要請したという事実だけをまるでアリバイ作りのように記者に対し、つまり国民に対し、語るだけだった。
ところが、驚いたことに米軍は、その要請さえも一蹴した。
そして、もっと驚かされたのは、自粛要請をしたはずの日本政府が、わずか2日後に安全性が確認されたから容認すると言い出した。
これは米軍に言わされたのだ。
オスプレイ飛行の自粛を求めるなどという馬鹿な事を言うな。
そんなことを言って米軍の抑止力を弱めていいのか。
日米軍事同盟を壊してもいいのか。
そう叱られたのだ。
だから積極的に容認することになったのだ。
とんだ落ちがついて、豪州沖のオスプレイ墜落事故をめぐるドタバタ劇は終わってしまったものだ。
そう私は思った。
ところがまだ終わっていなかったのだ。
きょう8月16日の東京新聞が教えてくれた。
北海道を中心にして実施中の米海兵隊と日本の陸上自衛隊との共同訓練に普天間のオスプレイが参加するというのだ。
これが本当のオチだったのだ。
容認どころか、オスプレイは日米同盟が続く限り、必要不可欠な軍事力であるというわけだ。
これではいくら反対してもオスプレイが日本全土を飛び回るわけだ。
これが、豪州沖オスプレイ墜落から始まったドタバタ劇の本当のオチだというわけである。
まさしく日本の主権放棄である(了)
天木さん、北朝鮮の弾道ミサイルが迎撃されその破片が、日本に配備された飛行中のオスプレイに当たり、その後、墜落した場合、どうなるでしょうね。操縦士など米兵が何名か亡くなったりしたら。それだけではなく、墜落したのが、ちょうど再稼働中の伊方原発だったら。少なくとも、下らない私みたいな者が考えそうなこんな事まで、日本政府は考えておかなければならない筈ですよね。そうした、誰でも思い付く様な、不測の事態に対して、小野寺防衛相は、きちんとした対応策を頭に描いているんでしょうか。僕は、安倍晋三を始め、此の国の似非指導者達は、全く思案していないんじゃないかと確信します。でないと、こんなにも、イケシャアシャアとした言動に至る訳がない。彼等は、否、彼等も、米帝の「お友達」にしか過ぎない存在なのですよ。そう考えないと、天木さんの言われている様な、下衆野郎達の所作には成り得ないでしょうが。此処まで、我々の指導者は、全くアテにもならず、米帝トランプ政権の「忖度」ばかりに汲々としている。そして、いざ、下らぬ僕の心配してるような事態に至った場合の決めゼリフの準備だけは余念が無い。天木さん、アレですよ。東電の奴らが、あの時にヌカシタ、あの決めゼリフ。「想定外の出来事」でした、で、済ます?…済ませる筈ないですよね。トンデモナイコトになりますよ。そうした机上の空論みたいなシナリオが、時々刻々と、僕等の住んでる愛媛の片田舎に、現実の事として進捗しているように、実感している今日この頃です。現場からの中継でした。
【「裸の王様」は、もういらない】 政治ショー化した集中審議は、もどかしさばかりを募らせた。前言を取り消さず、それどころか噓の上塗りを続け、事態の収拾が付かなくなってしまう。彼らの悪を揉み消す能力及び努力は、最早、脱帽物である。安倍政権誕生後、日本社会は懐古主義へと大きく舵を切った。安倍氏が祖父等の果たせなかった改憲を最大目標とし、自らの手で実現しようといきり立つ焦りがここ数年における政権暴走に拍車を掛け、それにブレーキが効かなくなって来た。都議選での自民惨敗及び最近の安倍政権支持率急落は、加計問題、南スーダン自衛隊PKO日報記録データを巡る談合等々、安倍政権下の異常事態に対する国民のアレルギー反応が如実に示された結果でもある。加計問題で在るものを無いと側近が公の場で押し切ろうとする光景は、無いものを在るとした正しく童話「裸の王様」の逆バージョンだ。閉会中審査など殆ど茶番劇に終始するパフォーマンス会議を何度も繰り返し、多大の税金と貴重な時間を空費し、問題が拗れ捲り疑念だけが残る。往生際の悪さを何時まで曝け出せば気が済むのか。安倍氏に必要なのは、「李下に冠を正さず」より、「過ちては改むるに憚ること勿れ」であろう。