きのう4月16日の午前9時から放映されたNHKの政治討論は、北朝鮮の危機にどう対応するかというテーマを巡って、学者、外交専門家から意見を聞くという番組だった。
それを見ていた私は、その中の一人である武貞秀士(たけさだ ひでし)という朝鮮問題に精通した学者の発言に驚いた。
驚いたと言う意味は二通りの意味がある。
一つはその内容である。
北朝鮮問題は話し合いによる解決しかないと力説していた。
しかも、これまで機能してこなかった6カ国協議ではなく、2国間協議の重要性を強調していた。
米中協議もいいが、米国は北朝鮮と直接協議すべきだ、拉致問題を抱える日本もいまこそ日朝協議を行うべきだ、と強調していた。
私が驚いたもう一つの理由はその語気の激しさだった。
このタイミングでの北朝鮮との直接協議などあり得ない、米国にそれを求めるのは論外だと言わんばかりに反論した宮家邦彦元外務官僚に対し、声を荒げて反論した。
予定調和のようなNHKの日曜討論では異例の事だ。
しかし、まさしく武貞教授の主張が正しい。
これこそが憲法9条外交の神髄だ。
武貞秀士教授は、36年間も防衛研究所に勤務していた事から分かるようにいわゆる政権側に立つ学者である。
拓殖大学特任教授という現在の肩書からして保守的な学者だ。
その武貞教授がここまで激しく憲法9条外交を強調したのだ。
私はこの武貞教授に注目し、メルマガでも書いた事があった。
それは、彼がアントニオ猪木議員に同行し北朝鮮を訪れた直後に、テレビに出演し、もはや北朝鮮問題は話し合いによる解決しかないと語った時だ。
北朝鮮が核ミサイル実験に成功したと報じられて世界に衝撃が走った時だった。
その武貞氏が、いま北朝鮮危機が叫ばれている時、NHKの政治番組に出演して憲法9条外交しかないと語気を荒げて強調したのだ。
これは安倍外交に対するこれ以上ない反論だ。
私はそのような武貞教授を評価する。
そして武貞教授は正しい。
もはや武貞教授は新党憲法9条の強い味方である(了)
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