初の米ロ外相会談は平行線のまま終わったらしい。
トランプ大統領もそれを認め、米ロ関係はこれまでの米ロ関係の中で最低のレベルにある事を認めた。
しかし、トランプはこれ以上ロシアとの関係を悪化させるわけにはいかないし、そうしないだろう。
ロシアとの関係をこれ以上悪化させれば、米国の外交もまた不利益を受けるからだ。
そして、そのような外交関係の利害得失からくる理由のほかに、トランプにはこれ以上プーチンを怒らせるわけにはいかない個人的理由がある。
トランプはプーチンに決定的な弱みを握られているのだ。
それは、選挙中に流された女絡みの醜聞だけではない。
フリンを更迭せざるを得なかった事からも明らかなように、ロシアとの不適切な関係こそがトランプの対ロ外交のアキレス腱なのだ。
すなわち、政権に就く前からロシア側と密通していた、米大統領選に関与させていた、サイバー攻撃に協力していた、という疑惑だ。
この問題の真偽をめぐって、いまトランプは政治生命をかけて共和党と戦っている。
ティラーソン今度の訪ロの際にプーチン大統領と会談したと報じられている。
しかし、そこで何を離されたかメディアは報じていない。
もしそこでプーチンがティラーソンにこう言っていたとしたらどうか。
よくトランプに伝えておけ、これ以上ロシアを非難するようならただでは済まない。女性スキャンダルはもとより、ロシアとの内通をばらせばトランプは即座に大統領から引きずり降ろされるぞ、と。
私がプーチンだったら、この切り札を、もっとも効果的な時に使う。
トランプはプーチンとの関係をこれ以上悪化さるわけにはいかないのである(了)
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