トランプ大統領のシリア攻撃に驚いたのは北朝鮮であり中国だとメディアはさんざん報じている。
しかし、攻撃されたシリアの衝撃のほうがはるかに大きく、そのシリアを軍事的に支援し続けて来たロシアの驚きの方が大きいに決まっている。
そしてもう一人驚いている首脳がいる。
それが安倍首相だ。
安倍首相は早々と4月に訪ロしてプーチン大統領との首脳会談を行うと公表した。
12月に首脳会談をしたばかりであり、北方領土問題の解決に何の進展も見られなかったのに、なぜまたすぐに訪ロして首脳会談をする意義があるのか。
しかも、北方領土問題の解決をごまかして北方領土の共同経済開発を持ち出したが、その共同開発も、実務者協議で対立点が浮き彫りになった。
それでも安倍首相は訪ロするつもりか。
何をプーチン大統領と話すつもりなのか。
おりしも国会は終盤に入り、与野党対決の法案が目白押しだ。
野党共闘は安倍首相の無意味な外遊を許すのか。
そう私は書いてきた。
そんな中で起きたトランプの電撃的なシリア攻撃だ。
ただでさえ、盗聴問題をめぐってとトランプとプーチンの関係が蜜月から冷却に急変しつつあるのに、今度のシリア攻撃でその関係は決定的に悪化することになる。
アサド政権をめぐった代理戦争さえ起こりかねない状況なのだ。
私が驚いたのは、安倍首相がトランプの攻撃を「支持する」とまで言ってしまったことだ。
愚かだ。
「理解する」で十分だった。
「理解する」にとどめておけば、まだトランプに対してもプーチンに対しても、そして国際的にも、外交的に自由に動ける余地があった。
しかし、米国の軍事攻撃を支持すると言ってしまった。
プーチンがそれを見逃すはずがない。
それでも安倍首相は訪ロするのか。
訪ロしてプーチンと何を話すつもりか。
安倍首相と対決覚悟の野党共闘は、安倍首相のそんな無意味な訪ロを許すのか。
何よりもメディアは、そんな安倍首相の訪ロについて、待ったをかけないのか。
結論から言えば、私は、何事も起こらないまま、安倍首相の訪ロが行われると思う。
ここにこの国の救いがたいデタラメさがある。
政治家も官僚もメディアも有識者も、皆本気で仕事をしていないという事である。
皆、税金泥棒だ。
日本がよくなるはずがない(了)
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