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日中国交正常化50年の関連文書原本公開でお茶を濁そうとする日本外交


 今朝のNHK早朝ニュースが繰り返し流した。

 日本政府は、日中国交正常化50年を記念して、1972年の国交正常化の共同声明や、1978年の日中平和友好条約などの外交文書の原本を、あすから年末まで一斉に公開することにしたと。

 このニュースを聞いて、私は、もはや岸田首相は、日中国交正常化50年の記念行事は、これ以上何もしないつもりだ、と思った。

 伝えられるところでは、岸田首相は9月29日に行われる民間主催の記念イベントにオンラインで出演し、祝賀メッセージを送るという。

 これが日中国交正常化50年の唯一の記念行事なのだ。

 あまりにも情けない日本外交の現実だ。

 過去の先輩たちの業績を、懐古趣味のように振り返って何になるというのだ。

 重要な事は、過去の先輩たちの業績の上に立って、さらなる日中関係発展の業績を積み上げる事だ。

 少なくとも過去の4文書の堅持を表明、確認し、出来れば第五の文書をつくるべきだったのだ。

 間違っても、バイデンの米国のように、あいまい戦略変えて台湾支援に歴史を逆行させない事だ。

 しかし、支持率を下げ、もはや頼るのはバイデンの米国しかないと言わんばかりの岸田首相は、国連総会演説に向けて日本を出発した。

 報じられるところによれば、ウクライナを侵攻したプーチンのロシアを非難し、返す刀で、現状を軍事力で変えようとする習近平の中国をけん制するようだ。

 すべては米国の戦略通りだ。

 そして、それをとがめる野党は、今の日本には存在しない。

 日本はどんどん危うい方向に突き進んでいる。

 その行き着く先が、年末にも岸田首相の手で決められる国家安全保障戦略をはじめとした新しい防衛政策に関する三文書とその裏付けとなる防衛予算増だ。

 すでに岸田首相はバイデン大統領に約束したが、それをダメ押しするかのように浜田新防衛相が訪米し、オースティン国防長官に伝えて、褒められる始末だ。

 国葬問題や統一教会問題の大騒ぎが続く中で、日本はどんどんと米国に従属する国になりつつある。

 もはやそれを国会で追及する議員は、あらわれそうもない(了)

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