今回の沖縄県知事選は、日本の政局を揺るがしかねない重要な選挙のはずだ。
メディアは、そう囃し立てて来た。
ところが、いよいよあす9月11日投開票日を迎えるというのに、ほとんど記事にならない。
なぜか。
それは、すでに現職の玉城知事が勝つことが決まっているからだ。
辺野古移設を認める立場を明らかにして沖縄知事選に挑む自公政権支持の佐喜眞候補は、みずからオウンゴールを決めたようなものだ。
おまけに統一教会、安倍国葬問題で自公政権はピンチだ。
下地候補の出現によって保守票は割れるというおまけまでついた。
どう考えても玉城知事の勝ちだ。
だから、記事にならないのだ。
そう思っていたら、きょう9月10日の朝日が書いた。
「安保論戦は低調」と。
その要旨はこうだ。
沖縄知事選は、ロシアのウクライナ侵攻や台湾の情勢の緊迫化など、安全保障環境が変化する中で、11日に投開票される。
南西諸島での自衛隊配備強化が進み、先月には中国の弾道ミサイルが近海に着弾した。
しかし、玉城候補は「平和」をキーワードに打ち出すが、辺野古移設問題以外、具体的には何も語らない。
南西諸島の自衛隊配備について告示前に「住民の理解を得られない状況では反対せざるを得ない」と語る場面はあったが、玉城知事の側近は、防衛省の住民説明や過度な防衛強化への批判であり、配備反対ではない、と強調する。
側近はまた、「基地があるところが標的にされるというのは沖縄戦の教訓。県民の危機感の高まりに応えなければならないが、積極的に語る事もできない」と明かす。
一方の佐喜眞候補は、立候補を決意した理由に「台湾有事」を挙げ、普天間移設容認を語るが、安保情勢や自衛隊にはほとんど触れない。
なるほど、これが知事選の現状なのだ。
こんな不毛な選挙運動が、2週間にわたって繰り広げられていたのだ。
「沖縄よ!ウクライナにナルナ」といくら叫んでも、反応がないのも無理はない。
ましてや、沖縄党という国政党をつくって政権政党の一角を占めよ、それが独立に代わる最善の沖縄の目指す道だ、と訴えても、糠に釘、暖簾に腕押しだ。
玉城知事が再選されてバンザイ!で終わりだ。
沖縄は何も変わらない。
それが今度の沖縄知事選のすべてである(了)
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