ブースターが住民の上に落下する危険性がある。
それを防ぐには大幅な予算が必要になる。
こう言って地上イージス計画を白紙撤回すると河野防衛相が突然発表した時、さすがの安倍政権も、国民の安全には代えられないのだ、コロナ危機対策費を優先するしかないのだ、と一瞬、妙に感心したものだ。
しかし、その一方で、辺野古移設の強行やオスプレイの全国配備など、住民の安全を無視し、住民の反対に耳を傾けない安倍政権だ。
コロナ対策費を無駄遣いばかりしている安倍政権だ。
なによりも地上イージスを売り込んだ米国が反対の声をあげない。
やはり、この計画断念は、米国の都合によるものに違いない。
そう思っていたら、きょうの各紙が一斉に報じた。
安倍首相はきのう6月18日の記者会見で述べたと。
「ミサイル防衛を導入した時と(比べ)北朝鮮のミサイル技術の向上もある。抑止力のあり方について新しい議論をしたい」と。
やはり、地上イージスは役立に立たなくなったのだ。
だから米国も新しい装備の開発に舵を切ったのだ。
しかし、新しい安保戦略など、そう簡単に出来るものではない。
百歩譲って、新しい安保戦略をつくっても、米国がそれを認めなけば画餅に終わる。
そうなのだ。
今度の地上イージスの白紙撤回は、すべては米国の安保戦略に従い、装備も米国から買わされる装備だから、米国が変更すれば、それにつられて変わらざるを得ない。
その結果、導入したばかりの装備すら、あっさり不要になる。
膨大な予算が、米国の都合次第であっという間に無駄になるのだ。
地上イージス計画の白紙撤回は、安倍政権が吹っ飛ぶぐらいの責任問題だ。
しかし、野党は安保政策に不勉強、無関心だ。
野党は政局に忙しく、スキャンダル追及に忙しい。
そして、いまは河井夫妻の逮捕でそれどころではない。
ひょっとして、地上イージスの白紙撤回の衝撃を隠すために、河井夫妻の逮捕劇にぶつけて発表したのではないか。
河井夫妻の逮捕はとっくに分かっていたし、逮捕のタイミングすら検察から聞いていたはずだ。
そう思わせる絶妙なタイミングでの地上イージス計画の白紙撤回だ。
今日の記事も、河井夫妻の逮捕や東京都知事選の告示ばかりが大きく報じらて、地球イージスの白紙撤回の記事は二の次だ。
どちらが国民にとって重要か。
もちろん地上イージス計画の白紙撤回である。
国民の安全も莫大な防衛予算も、すべて米国に委ねてしまった安倍政権の罪深さこそ、もっと大きく取り上げられなければいけないのである(了)
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