横田滋さんの死をめぐるその後の報道を注視してきたが、これでは拉致問題は解決しないと思った。
同情を誘う感傷的な報道ばかりが目につき、解決するためにはどうすればいいかという具体的な政策提言は何一つ見られない。
右翼はますます北朝鮮に対して強硬になり、左翼は安倍外交の無策をあげつらうだけだ。
どちらも解決策にはなり得ない。
真の解決策とは何か。
それは、日本と北朝鮮との関係はいまだ正常化されていないという認識に基づいた解決策だ。
つまり、拉致被害者は、立場は違っても、国家がお互いの国民に犠牲を強いて来た不幸な状況の中で起きた、不幸な事件である、という共通認識に立って、国交正常化交渉と一体となって包括的に解決するしかないということだ。
そのためには、北朝鮮の核と切り離した、日本と北朝鮮の二国間の謝罪と和解の交渉にして仕切り直しすべきなのだ。
国内世論に迎合することなく、対米従属から自立した、日本独自の対北朝鮮外交を始めるしかない。
誰かがそのことを言い出さなければいけない時である(了)
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