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毎日新聞の「日米地位協定60年特集記事」の意味を問う

 毎日新聞が5月31日から連日のように、「特権を問う」という特集記事を掲載している。

 これは、日米地位協定60年目に合わせて、その不平等性を国民に知らせるための満を持した特集記事であるに違いない。

 これまでの私なら大いに評価するところだ。

 しかし、いまは違う。

 この「特権を問う」という特集記事の意義を私は問いたい。

 日米地位協定の不条理を訴える時はとっくに過ぎているのだ。

 後は行動さるのみだ。

 つまり不平等条約をなくすだけだ。

 日本人が米軍の犠牲になるたびに、日本には司法権がない事が指摘されて来た。

 日米密約が米国の機密解除によって明らかになるたびに、日本政府の国民に対する裏切りが白日の下にさらされて来た。

 もはやこれ以上の日米不平等の数々をこれでもか、これでもかと国民に知らせる必要ないのだ。

 一刻も早く日米不平等関係を是正しなけれないけ。

 そして、皆がそれを言い出して久しい。

 ところが、いつまでたってもその後が進まない。

 日本の政治は動こうとせず、世論はそれを責めようとしない。

 メディアが本気でそれを求めようとしない。

 米国に従属する形で政権を維持して来た自民党政権や自民党の政治家たちが動こうとしないのはわかる。

 しかし、野党が動こうとしないのはどうしたことか。

 かつての野党はそうではなかった。

 だからこそ日米安保が国会論戦の花形だったのだ。

 日米関係の不平等性がますます拡大し、かつてよりもはるかに膨大な極秘情報が暴露されてきたというのに、逆に、それを是正しなければいけないという危機感が薄れてしまったごとくだ。

 野党だけではない。

 かつての自民党には石橋湛山や大平・田中といった対米自立の気概のある政治家が中枢にいた。

 いまは皆無だ。

 これを要するに、日本の政治はすっかり退化してしまったのだ。

 私は、いま目の前に繰り広げられてる米国の黒人差別問題を、日米地位協定という米国の日本人差別と重ねてあわせている。

 差別が起きるたびに抗議が行われるが、最後は何も変わらずに終わる。

 キング牧師のような人物は現れない。

 その代りにトランプ大統領のような人物が現れる始末だ。

 香港にしても、パレスチナにしても、黒人差別にしても、少数民族の解放も、最後は暴力しかないのか。

 民主政治の最大のパラドックスである(了)

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