自民党の森山裕国対委員長と立憲民主党の安住淳国対委員長が合意した。
こういうニュースを聞くと、条件反射的に、また与野党の八百長取引が行われたと思ってしまう私だが、やっぱりそうだった。
きょうの各紙が小さく報じている。
新型コロナウィルスの感染拡大を受け、きのう4月13日、自民党の森山裕、立憲民主党の安住淳、両国会対策委員長が国会内で会談し、週内の衆院での審議について、その日に開催する委員会数を最大4つに絞る事で合意したと。
民間企業に出勤者を最低7割減らせと政府が要請している手前、国会の議員出席者もまた、議員の全体の30%程度に減らさなければいけないからだという。
これほど子供だましの合意はない。
そもそも、これまでの国会審議が無駄な議員の出席が多すぎたのだ。
審議に必要な国会議員は、答弁する閣僚と質問する議員だけで十分なのだ。
しかもである。
コロナ危機の深刻化にともなって、インターネットを使った動画で行う協議、対話が大流行りだ。
テレビの報道番組もこればかりだ。
これならコロナ感染の心配をすることなく、いくらでも協議、対話が出来る。
実際のところ、この方式を使えば、話がどんどんと深まっている。
皆が好きなように喋り出した。
民間企業が出来るテレワークなら国会が出来ないはずがない。
技術も予算も何の心配もないはずだ。
政治家たちは、ただそれに顔を出して討論、意見交換するだけでいいはずだ。
なぜ国会でそれをやらないのか。
森友疑惑も数々のスキャンダル追及も、コロナ対策と並んで同時並行的に出来る。
なぜそれをやろうとしないのか。
それはこれまでのような国会審議が、政治家がパフォーマンスに過ぎなかったからだ。
芝居をしていればよかった。
しかし、テレワークになると本気で仕事をしなくてはいけなくなるからだ。
そして、テレワークだと、質問する方も答える方も、仕事が無限に増えて、対応できないからだ。
その一方で、我々国民は、これほど都合のいい事はない。
どうでもいい質疑は見なくてもいい。
重要な質疑やとんでもない答弁が飛び出せば、皆がそれを拡散するから、時間を割いてこちらから国会質疑など見なくても、自動的にそれらを知る事ができる。
そして政治家たちを勤務評定できる。
要するに、国会審議をテレワークに切り替えれば、国会議員は、パフォーマンスが出来なくなるかわりに、真面目に仕事をしなくてはいけなくなる。
バカな質問や馬鹿な答弁をやればたちどころに恥をかく。
その一方で、我々国民は、下手な政治記事や政治解説などを聞かなくても、その動画を見ればすべてわかるようになる。
そして、いったんテレワークがあたりまえになると、コロナ危機が終っても、国会審議は元に戻れなくなる。
元に戻ると、国民から見て馬鹿らしくなるからだ。
コロナ危機の災いおかげで、これまでは考えられなかった国会改革が行われるかもしれないのだ。
いや、コロナ危機をきっかけに、政治家の数も、その特権も、そして国会審議のやり方も、すべて国民優先で変えたらいい。
それが出来れば、災い転じて福をなすだ。
せめてそれぐらいの事が起こらないと、コロナ危機に救いはない(了)
No commented yet.