安倍首相が発表する緊急経済対策の中で、断トツに批判が集中するのは、国民に対する現金支給だろう。
なにしろ、申請しなければ貰えないからだ。
しかも、もらえる者に所得制限がかかるからだ。
おまけにコロナ危機で所得が著しく減った事を証明しなければいけない。
こんな条件が課せられるなら、貰える者は限られている。
大金持ちは文句は言わないだろう。
コロナ危機の損失など痛くもかゆくもないからだ。
誰が見ても所得の低い者からは文句が出ないだろう。
ほぼ間違いなく貰えるからだ。
問題はそのどちらでもない大多数の国民だ。
しかも年収が低所得か中所得か分からない国民だ。
わずかの年収の違いで、あいつがもらえてなぜ自分がもらえないのか、となる。
しかも、コロナ危機で著しく所得が減ったことを証明できなくても、生活が苦しくなったものは多いはずだ。
それでも自分は貰えない。
ふざけるな、ということになるに決まっている。
30万円とは言わない。
たとえ10万円でも、いますぐ、一律に現金給付したほうが緊急対策としていいに決まっている。
欧米ではとっくにそれをやっている。
そう思っていたら、それを主張していた者が安倍政権の中でもいたのだ。
それが、安倍首相が花を持たせようとした岸田文雄政調会長だったのだ。
きょう発売の写真週刊誌フラッシュ(4月21日号)がそう教えてくれている。
さすがは、安倍首相に後継を禅譲されるだけのことはある。
ところがである。
二階俊博幹事長と麻生太郎副総理兼財務大臣に阻止されたというのだ。
なんという体たらくだ。
安倍首相から経済対策の取りまとめを一任されていた岸田氏だったはずだ。
ここで腕を見せれば後継首相間違いなしだった。
それにもかかわらず、二階や麻生の反対であっさりあきらめたというのだ。
これでは首相は無理だ(了)
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