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政府のコロナウィルス基本方針を憂う

 私は二日前(24日)のメルマガで書いた。

 コロナウィルスの事を何も知らない私でも、さすがに危機感をもつようになったと。

 その私の危機感は、きょう26日の読売新聞が一面に掲載した医療部長という肩書の記者が書いていた「不安解消へ情報具体的に」という見出しの次の記事を読んで、さらに高まった。

 すなわち館林記者は世界保健機構(WHO)の発表を引用して次のように書いている。

 新型ウィルスは、感染しても8割は軽症で終わるが2割近くは肺炎になり重症化すると。

 そして重症化すれば呼吸管理など高度な治療が必要になると。

 これはものすごい恐怖だ。

 5人に一人が重症化し、重症化したらあっという間に肺炎で重体になり、死ぬ可能性が極めて高いのだ。

 しかも、軽症の段階では、一般のウィルス性の風軽と同じで特効薬はなく、自然に治るのを待つしかないという。
 
 これほど恐ろしい事は無い。

 もちろん、基本方針で指摘している感染防止は真っ先に必要な事だ。

 しかし、もはやここまで広がったら感染を100%防ぐことは不可能だ。

 だから我々が知りたい事は、自分は感染しているかどうか、それを誰でも、何回でも、わかるようにする体制こそ必要であり、感染したとわかったなら、肺炎になっていないか、それを確かめることが出来る体制こそ必要なのである。

 そしてコロナ肺炎にかかっている事がわかったら、どうやってその肺炎を治せるのか、その特効薬や治療方法を一日も早く見つけ出し、それを国民に提供する必要がなる。

 ところが25日発表の基本政策では、そのいずれも教えてくれない。

 国民はどうすればいいのか。

 ますます不安が高まるばかりだ。

 政府の医療専門家は、ここ1-2週間が感染症拡大を抑える瀬戸際だと警鐘を鳴らした。

 しかし、この言葉は意味不明で不気味なことばだ。

 彼はここ1-2週間で、感染症がこれ以上拡大しない、あるいは沈静化するとでも思っているのだろうか。

 ひょっとして感染が抑え込めないから、日本ががけっぷちに立たされる瀬戸際にあると前もって予告したのか。

 そして、感染が抑え込めなかったのは国民の協力、努力が足りなかったからだと脅かすつもりで言ったのか。

 こんなことを言う暇があれば、国民を救うための政府の対応策を示すべきだ。

 すなわち、自分が感染したかどうかを誰でもすぐに、何度でも、確認できるようにし、感染していることが分かった患者には重症化しない対策を講じ、重症化した者に対しては最優先で治療方法を与え、死亡者を最小化する。

 これこそが政府の基本方針でなけばいけないのだ。

 ところが25日に発表された内容は、そのいずれにも応えていない。

 国民の自助努力を促すばかりで、政府が国民に果たすべき義務がない。

 私は安倍政権を批判するために基本対策を批判しているのではない。

 こんな危機感のない対策を発表して、やった振りをしているようなら、日本はつぶれると警鐘を鳴らしているのだ。

 もはやコロナ対策は、与野党を超えて、行政と医療関係者が一体となって、いや政府、医療従事者と国民が一体となって、文字通り国家総動員体制で取り組まなければいけない段階に来ていると言いたいのだ。

 私の、この大げさな警鐘が、後になって笑い物になるなら、これ以上の喜びはない(了)

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