事態は想像をはるかに超えて急展開している。
中国の全人代が延期された。
天皇陛下誕生日を祝う一般参賀の中止が決定した。
これらが教えてくれたこと。
それは習近平主席の4月国賓訪日延期が決まったということだ。
それだけではない。
東京マラソンの一般参加が中止された。
イベント中止が相次いでいる。
このままコロナウィルス騒ぎが続けば東京五輪の7月開催すら延期される。
安倍首相にとって、最後の二つの大きな見せ場がなくなる。
本来ならば安倍首相は大誤算、大ピンチだ。
ところが実際はそうはならない。
ウィルス騒ぎは中国発だ。
その中国が、ウィルス対策を優先させて訪日延期を決定した。
おまけにウィルス対策に示した日本の支援に感謝までしている。
習近平主席の訪日延期は安倍首相の責任ではないのだ。
その一方で、習近平主席を国賓で招待していいのかという与野党の批判をかわせる。
そして東京五輪の延期すら、安倍首相にとっては好都合と割り切れる。
東京五輪がなくなる事はない。
あくまでも延期だ。
もし10月ごろに延期されれば、暑さ対策問題は解消し、はれてマラソンは東京で出来る。
そして何よりも五輪後に決めていた自らの退陣は、もう少し先延ばしできる。
その頃には米国大統領選の帰趨も決まっている。
トランプ大統領が負ければ安倍退陣は予定どおり退陣だ。
トランプ大統領が勝てば、みずから言い出さなくても、皆がもう少しやってくれとなる。
さすがの安倍首相も4選まではやる気はない。
総裁選まで居座れるのだ。
もちろん、自分の手で解散・総選挙はする気はない。
コロナウィルスの中で選挙など出来るはずがない。
そして東京五輪が終われば政局は自民党総裁選一色になる。
ただでさえうまくいかない野党共闘は、安倍首相の手による解散・総選挙がなくなれば、いよいよ潰れる。
そして安倍首相は、単独内閣最長記録を持つ佐藤栄作元首相を8月末に抜いて、文字通り最長内閣の記録を更新する。
いつでも辞められる。
そして、辞めるとなればその後は政治からきっぱりと手を引くぐらいの辞め方の方が潔いのだ。
謝罪ぐらいはいくらでもしてやる。
自分のせいで自民党を壊して申し訳なかった。
あとは岸田でも石破でも、誰でもいいから、皆で協力して自民党を立て直して欲しいと。
自分のせいで政治を壊して申し訳なかった。
あとは野党も自公政権との連立政権に参加して、政権交代などという馬鹿な事を言わずに、与野党力をあわせて国民を救ってくれと。
そう謝罪すればいいのだ。
なんという虫のいい話か。
しかし、うそでも謝罪するものをたたく文化は日本にはない。
水に落ちた犬を叩かないのだ。
そして安倍首相が政治から消えれば、野党は叩く相手がいなくなる。
果たしてコロナウィルスは安倍首相をたすけることになるのか。
それは、もちろんわからない。
すべては安倍首相次第である(了)
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