コロナウィルスの毒性が小さい事を前提に、もしそうなら騒ぎを鎮静するには政治決着しかない。
そう私は書いた。
しかし一向にその気配はない。
それどころか騒ぎは大きくなる一方だ。
きょう2月13日の6大紙はすべて一面トップにコロナウィルスの記事を掲げている。
すなわち、毎日、東京、産経がクルーズ船の重症感染発生だ。
日経は中国と世界を結ぶ国際線の67%減
読売は政府の緊急対策の内容
朝日に至っては、中国から日本への入国拒否の拡大だ。
とてもじゃないが政治決着などできる感じではない。
そしてついに習近平国賓訪日延期が公然と報道されるようになった。
今日の産経が書き、今日発売の週刊実話(2月27日号)が書き、そして今日発売の週刊文春(2月20日号)で飯島勲氏が書いた。延期するしかなくなったと。
あとは3月初めに予定されている中国の全人代大会での決定を待って、中国側からの延期要請に期待するだけだ。
しかもそれを公然とテレビで言い出す自民党議員もあらわれた。
そのうち言ってくると。それを待っていればいいのだと。
問題は、この延期決定が、日中間で十分に話し合われ、とんだ災難だったと、お互いが納得して行われるものかどうかである。
これまでの報道を見るとどうしてもそうは思えないのだ。
首脳同士の電話会談があってもおかしくないのに、それがない。
ひょっとして、安倍首相は、トランプ大統領に圧力をかけられているのではないか。
習近平を国賓で日本に呼ぶなと。
コロナウィルスは中国叩きの千載一遇のチャンスだと。
もしそうなら、情報戦に負けない中国が、米中結託を知らないはずがない。
必ず意趣返しをしてくるだろう。
そう思っていたら早朝のテレビニュースが報じた。
中国で開かれる予定のF1グランプリを延期すると中国が発表したと。
延期は長期にわたると。
どうやら中国は、沽券にかけて、コロナウィルス退治を徹底的にやるつもりだ。
自国経済に与える悪影響も覚悟の上だ。
中国経済が世界にいかに大きい影響力を持っているか。
それを思い知らせてやるつもりなのだ。
そして安倍首相には東京五輪はさらせないと。
そこまで中国が敵対し始めたとは思わないが、このままコロナウィルスが続けば、習近平主席の国賓訪日延期どころか、東京五輪まで危うくなる。
これは安倍首相にとってもっとも恐れることだ。
日本経済はリーマンショックなみの打撃に見舞われる。
安倍政権大ピンチだ。
ところが、安倍首相からは危機感がまるで感じられない。
なぜか。
コロナウィルスの発生は事故、天災のようなものだからだ。
野党が安倍叩きの口実にできないからだ。
それどころか、危機的状況を野党連合政権で乗り切れるか、与野党ワンチームで組まなけれないけない時だ、と開き直ることができるからだ。
いざとなれば引責辞任で岸田氏に禅譲すればいいのだ。
その場合は、自民党議員だけの選挙で済ませられるから石破氏に勝ち目はない。
果たしてコロナウィルス騒ぎは、今後どのように政局に影響を及ぼしていくのだろうか(了)
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