私はきのう早朝のNHKニュースを引用し、習近平主席の訪日は4月上旬で決まりだ、習近平主席の国賓訪日批判騒ぎは、マッチポンプだと書いた。
そうしたら、今度はきょう1月25日の朝日がスクープ報道した。
日中両政府は、4月6日からの日程を軸に習近平主席の国賓訪日の日程調整を進めていることがわかったと。
いよいよ、これで決定だ。
これを裏付けるように、その朝日の記事で、私は昨日の国会の参院代表質問で安倍首相が次のように答弁した事を知った。
「(日中は)地域や世界の平和と繁栄に大きな責任を有している。国賓訪問を、その責任をしっかり果たす意思を内外に明確に示していく機会にしたい」と。
自信満々の答弁だ。
いかなる批判も意に介さず習近平主席の国賓訪日を断行するという意思表示だ。
しかもである。
この答弁を引き出したのは、安倍首相とグルになっている日本維新の会の片山虎之助共同代表である。
「中国政府の香港やウイグル(族)に対する行為を日本政府が認知することになるのではないか」と詰め寄っている。
それに対し、「憂慮している」
そう答えた後で、前述の大見えを切ったのだ。
まさしくマッチポンプだ。
しかも、国賓訪日に反対する自民党内の急先鋒である青山繁晴参院議員が、安倍首相が施政方針演説で台湾について言及したことを次のように評価していることを、これもまたその朝日の記事で知った。
「台湾と言う言葉が出たのは非常に珍しいことだ」と。
これに呼応するかのように官邸関係者はこう語っているらしい。
「国賓訪日で首相の支持層が離れて行く中で、意識して台湾を入れたのだろう・・・これなら問題はない」と。
マッチポンプ騒動が終った瞬間だ。
私が注目しているのが中国の対応だ。
人権問題といい、台湾問題といい、尖閣問題や南シナ海海洋進出問題といい、ここまで安倍首相が中国を刺激しているにもかかわらず、中国が反発する気配はない。
おそらく水面下で、習近平主席の中国と安倍首相の日本との間で、4月6日からの習近平主席の国賓訪日を成功裡に終えるシナリオづくりが進んでいるに違いない。
そして、お互いの利害が一致して、トランプ大統領国賓訪日に次いで、習近平国賓訪日も成功裡に終わったということが喧伝されるのだ。
これなら誰も文句はない。
トランプ大統領に次いで習近平主席なら、習近平主席の中国も文句はない。
当然のことながら安倍首相の支持は上がる。
トランプ大統領の米国とも、習近平主席の中国ともうまくやれる首相は安倍首相しかいない、さすがは外交の安倍だ、と言う事がさかんに喧伝される。
これこそが安倍首相の狙っている事だ。
安倍首相の起死回生策は習近平主席の国賓訪日断行なのだ。
そう思わせる、きょう1月25日の朝日新聞の記事である(了)
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