安倍首相の4選がないことはもはや明らかになったが、問題はいつ首相を辞めるかだ。
私は、安倍首相は自分の手で解散・総選挙をする気はないから、次の自民党総裁選が行われる2021年9月まで続けるしかないと思っていた。
それにしてはまだ2年近くある。
そこまで体力、気力が続くのだろうかと疑問を持っていた。
そうしたら、石破茂氏が、きのう11月18日の朝日新聞で教えてくれた。
その朝日の記事はこう書いている。
自民党の石破茂元幹事長は17日のフジテレビの番組で、岸田氏への「禅譲」論に反対し、ポスト安倍選びは「党員投票」で行うべきだとクギをさしたと。
その意味する事は次の通りだ。
安倍首相の自民党総裁の任期は2021年9月までだが、党則によれば、「総裁が任期中に欠けた場合」で「特に緊急を要する時」は党大会に代わる両院議員総会で後任を選ぶ事が出来る事になっている。
そして、安倍首相は、任期途中で退陣し、この規則に従って総裁選を国会議員だけの投票で選ぶことで岸田氏への禅譲を図る、という見方が囁かれている。
これをけん制して、石破氏は、「途中で辞め、緊急事態だから党員投票をスキップしようというのはおかしくないか」と注文をつけたというのだ。
党員投票を入れた選挙にして、自ら自民党総裁になる可能性を残したいのだ。
これでわかった。
安倍首相は、4選をあきらめただけでなく、2021年9月の自民党総裁選の任期終了前に辞めるつもりなのだ。
だとすればいつ辞めるのか。
その答えはきょうの日経新聞の記事の中にある。
そこにはこう書かれている。
安倍首相はきょう通算在任日数(2886日)で桂太郎にならび、憲政史上最長となる。2020年8月23日には佐藤栄作がつくった7年8カ月の連続在任記録(2798日)にも並ぶ、と。
そうだったのか。
安倍首相は一度政権を投げ出している。
だから今の首相の在任日数は、まだ佐藤栄作首相には及ばないのだ。
そして一度投げ出した事は安倍首相にとって最大のトラウマだ。
そんな思いだしたくもない在任日数を足して最長になったところで、うれしくない。
安倍一強の在任記録で佐藤栄作の記録を書き変えなくては誇れないのだ。
だから、何があっても来年の8月23日までやるしかない。
その頃にはちょうど東京五輪も終わっているころだ。
これで決まりだ。
安倍首相が辞めるのは来年の8月23日を過ぎた時である。
新しい総裁は安倍首相の残務整理をやらされたあげく、総選挙に臨まなくてはいけない。
安倍首相が、「次の首相は大変だ」という意味がよく分かる(了)
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