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河井法相の電撃辞任でも続く安倍自公政権と政治の空洞化

 日韓関係の悪化が安倍政権の命とりになる、そのことを書いている時に、NHKが河井法相辞任のテロップを流した。

 だから、そのことについて急きょ書くことにする。

 河井法相の電撃辞任は、今日発売の週刊文春が河井夫妻の選挙違反疑惑を報じたからだ。

 そのゲラはすでに官邸がつかんでいて、発売と同時に更迭を発表したのだ。

 菅原一秀経産相の時と全く同じだ。

 問題が広がる前に先手を打って更迭させたの。

 それができるのは、河井法相もまた菅原前経産相と同様に、菅官房長官の子分であり、菅官房長官が入閣させた閣僚だからだ。

 菅官房長官が更迭したのだ。

 これで菅官房長官は、ますます安倍首相に頭が上がらなくなった。

 普通なら野党は勢いづくはずだ。
 
 失言大臣を次々にドミノ倒しに追い込めば、安倍政権は崩壊する。

 次はさしずめ萩生田文部科学相である。

 ところが、決してそうはならない。

 萩生田大臣は安倍首相の子分だからだ。

 試験先送りの決断をして終わる。

 そして、いまの野党は安倍政権を倒すどころではない。

 野党はますます分断、混迷し、安倍政権を倒すより野党共闘の主導権争いのほうが忙しいからだ。

 その結果、このまま安倍一強政権が続く。

 それどころか、安倍首相に迷惑をかけ、借りをつくった菅官房長官は、これまで以上に安倍首相の言いなりになり、安倍自公政権の安定のためなら何でもやる、ということになる。

 しかも、4選不出馬を決めた安倍首相は、解散・総選挙をすることなく、あと2年、政権維持のためにどんどんと世論迎合の政策を進め、安全運転に励むだろう。

 その一方で、日米同盟優先の政策と対韓強硬政策だけはどんどんと進めるだろう。

 なぜならば、「外交の安倍」だからだ。

 そして、外交に弱い野党は、この二つとも、安倍自公政権と同じだからだ。

 野党は、「安倍外交」については攻めようがないのだ。

 かくて、政治の空洞化はますます進み、日本が直面する困難な問題はすべて先送りされていく。

 国民の政治離れはどんどんと進み、埼玉参院補選のような状態が国政にまで及ぶことになる。

 それを予感させる河井法相の電撃辞任・更迭劇である(了)

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