きょうの各紙が小さく報じた。
政府はきのう10月15日、日米貿易協定と日米デジタル貿易協定の承認案を閣議決定し、臨時国会に提出したと。
なんということか。
野党は政府が承認していないものを、国会で議論させられていたのだ。
しかも、肝心の協定案が国会に提出されていないまま審議させられていたのだ。
シャドーボクシングさせられていたのだ。
いうまでもなく、日米貿易協定の最大の問題点は、自動車関税の減税や輸入規制について、どう書かれているかだ。
政府はこれ以上米国は要求してこないことで合意した、最悪の事態を避けた、と自慢しているが、米国はさらなる要求の可能性を保留したと言っている。
どっちなんだ。
この肝心なところを、協定ではどう書き込まれているのか、ないのか。
もし協定に書き込まれていないなら、どこにその事が書かれているのか。
それともどこにも書かれていない密約なのか。
あるいは何も合意されずに農業だけ取られっぱなしなのか。
これこそが最大の追及点のはずだ。
ところが、衆院予算委員会は、協定案が提出されないまま議論させられていたのだ。
いまさら参院で議論してもはじまらない。
なぜなら協定案は、いくら参院が反対しても、衆院の承認が優先されるからだ。
だから、もう一度衆院予算委員会で審議のやり直しをしなければいけない。
ところが政府はそれに応じないという。
どうしても今度の国会で承認しなければ、安倍首相がトランプ大統領に約束した来年1月1日の発効に間に合わないからだ。
しかもである。
参院予算委員会は、きのう15日ときょう16日で終わる。
きのうは災害についての審議ばかりで終わった。
今日で参院予算委員会は終わる。
しかもそれは総括質疑となっている。
始まったばかりなのに総括だ。
総括ということはこれで貿易協定案の審議は終わりだということだ。
何もかもデタラメだ。
これが今の日本の国会である。
何とかならないのか(了)
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