埼玉参院補選ほど醜い選挙はないと思っていた。
なにしろ野党共闘が、先の埼玉知事選で大野元祐候補の知事選出馬を上田知事に応援してもらう代わりに、上田知事の参院補選への出馬を支持するという裏取引をした八百長選挙だからだ。
その上田候補に、勝てる候補者を見つけられない自民党が、上田知事は改憲論者だから支持できるなどというふざけた屁理屈をつけて相乗りしたからだ。
野党共闘が応援し、それに自民党が相乗りすれば、もはや無投票で当選させるのと同じだ。
これほどふざけた、醜い選挙はない。
そう思っていたら、N国の立花孝志代表が、7月の衆院選で当選したばかりの衆院議員の特権を捨てて、埼玉補選の告示日の直前に出馬宣言した。
究極のパフォーマンスだ。
いうまでもなく、N国党首の立花孝志の言動は過激だ。
暴言で訴えられ、有罪になれば議員を辞めるとまで言った人物だ。
あわてて、それを、「実刑判決になれば辞める」と、前言を翻した姑息な人物だ。
そんなどうしようもない人物でも、少なくとも上田清司のひとり選挙よりはましだ。
それにしても、「既得権益を潰す」、「消費税を5%に減税する」、と訴えて与野党の相乗り候補に挑戦した立花孝志のパフォーマンスぶりは見事だ。
いや、ひょっとすると、知事と国会議員を渡り歩き、「私には経験と実績がある」といって、70過ぎても参院議員になって80歳近くまで国会議員を続けようなどと厚かましい事を考える政治屋、上田清司より、まともかも知れない。
勝てなくても、どこまで票を伸ばすか見ものだ。
既存の政党、政治家たちが、いかに国民からかけ離れているかどうか、それを知るリトマス試験紙になる。
それにしても、一番困惑しているのは先を越された山本太郎に違いない。
なにしろ消費税減税5%を先に言われてしまったからだ。
既得権益を潰すと、選挙演説で先に言われてしまったからだ。
さすがの山本太郎もパフォーマンスでは立花孝に勝てなかったということである(了)
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