デンマークの自治領であるグリーンランドを、突如として「買収したい」と言い出したトランプ大統領の本音は、資源欲しさではなく、中国との軍事覇権争いだった。
そのことを8月26日の朝日新聞が教えてくれた。
そうしたら、きょう8月29日発売の週刊新潮(9月5日号)が、そのことについて後追い記事を掲載した。
すなわち、グリーンランドに色目を使ったトランプ大統領の真意は資源ではなく対中牽制にあったと。
しかし、その週刊新潮も、朝日のさらなるスクープ記事については気が付かなかったようだ。
なんと中国はグリーンランドについで米国領のアラスカにまで手を伸ばしていたというのだ。
その事を8月27日の朝日がまたしても教えてくれた。
極北のアラスカ州は、地域活性化の切り札として、大規模な資源開発の為に中国からの投資を呼び込みたい。
そこに目をつけたのが一帯一路を北極圏にも広げようとする中国だ。
私がその朝日の記事で驚いたのは、2017年の11月に行われたトランプ大統領と習近平国家主席の首脳会談で、トランプ大統領がそれに合意していたことだ。
この合意は、さすがにその後の米国の対中政策の硬化によって今では頓挫したと朝日は報じているが、デンマークのグリーンランドどころではない。中国は米国領土まで公然と手を伸ばそうとしていたのだ。
米国は中国には勝てない。
いまはまだ圧倒的に強い米国でも、なにしろ中国は悠久の時間を持つ国だ。
なにしろ中国は白髪三千丈を口にする国だ。
長い目で見れば米国は中国には勝てない。
米国の選択は二つに一つしかない。
中国と戦って米国の覇権を脅かす国を許さないか、あるいは妥協して二大覇権に甘んじるかだ。
どちらにしても日本には選択肢は一つしかない。
憲法9条を国是とした、自主・自立した平和外交を目指すしかない。
それこそが、最善、最強の日本の外交・安保政策だ。
それを始めるのは今しかない(了)
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