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昭和天皇の告白を報じ続けるNHKの真意を疑う

 その後もNHKだけが昭和天皇の告白に関するニュースを流し続けている。

 きのう17日の夜9時からは、NHKスペシャルで、ドラマ仕立ての特集番組まで作って、放映した。

 その一方で、大手新聞や民放テレビは、このNHKのスクープについて一切の報道がない。

 第一級の歴史的新史料であるというのにである。

 この異常な状況をどう考えればいいのか。

 もし、これからも、この昭和天皇の告白について、どのメディアも一切取り上げられないとすれば、明らかな封印だ。

 その一方で、きのう9時のNHKスペシャルを見て、一つの疑問が頭をもたげて来た。

 NHKのスクープ報道は、昭和天皇の戦争責任を免責するための意図的な報道ではないのかと。

 つまり、そこに述べられている告白は、まことに人間臭いものだ。

 自らの戦争責任について、玉音放送の後も、新憲法が出来た後も、そしてサンフランシスコ講和条約が締結される時でさえ、痛感し、悩み、そして退位まで考えた。

 しかし、宮内庁長官や吉田茂首相の意見に従って、戦後の日本の再出発のために自らの意志を押し殺し、象徴天皇として、日本と日本国民の為に、役割を果たした。

 この事こそ、NHKは国民に訴えようとしたのではないか。

 そう思えば合点が行く。

 この昭和天皇の告白報道により、象徴天皇制は日本に定着し、歴史認識問題は封印され、日本に民主革命は未来永劫、起きない事になる。

 天皇制に反対する共産党はますます日本の政治から疎外されて行くことになる。

 一石二鳥どころか三鳥、四鳥だ。

  この番組に一番衝撃を受けられたのは上皇に違いない。

  戦後最悪の日韓関係とともに、これは安倍首相の究極の上皇いじめではないか。

  改憲反対の上皇に対する意趣返しではないのか。

  とんでもない傲岸不遜な安倍首相だ。

  そういう意見が、この国の有力者から出て来ないようでは日本もおしまいだ(了)

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