こういう記事を見つけると、いいものを見つけたようになって、なんだかうれしくなる。
萩生田光一自民党幹事長代理が、大島理森衆院議長の交替もありうると放言したことがあった。
この発言を巡って萩生田議員は批判された。
すなわち、改憲問題で中立的な大島議長を交替させてまで萩生田議員は改憲を強行しようとするつもりなのかと。
いくら萩生田議員が安倍首相の側近中の側近であるからといって、そこまで安倍首相の意向を忖度して発言するのかと。
私も当時はそう思って、この騒ぎを見過ごしていた。
ところがあの発言の裏にはまったく別の意味があったというのだ。
きょう8月3日の毎日新聞「時の在りか」で伊藤智永編集委員が書いている。
大島理森衆院議長は本当に改憲に中立的なのか、と。
それを確かめたくて永田町の大島議長公邸を訪れた伊藤編集委員は、意外な言葉を聞く。
その話題に触れようとしたら、「本人(萩生田議員)からお電話いただきましたし、その問題はもうおしまい」と機先を制されたというのだ。
そして、大島理森議長の語る言葉には、改憲に慎重と言うよりもむしろ改憲賛成のように聞こえたという。
長々と国会における改憲の歴史を披露した上で、「ここまできたら、来るべき(秋の)臨時国会でぜひ各党各会派が接点を探っていただきたいなと、議長席から強い思いで見つめているのでございます・・・」と語ったというのだ。
そして佐藤氏は蛇足であるとして、次のように締めくくっている。
「安倍側近たる萩生田氏の真意は、9月に予定されている内閣改造・党役員人事をにらみ、安倍官邸の『目の上のたんこぶ』(与党幹部)である二階幹事長を交代させるため、(二階幹事長を)衆院議長に祭り上げられないか策する安倍応援団がいて、その布石だったという解説が永田町で聞かれる。二階氏が萩生田氏をあえて注意し、大島氏が取り合わないのは、そんな魂胆もお見通しだからだろう」と。
そういう事だったのである(了)
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