今度の安倍首相のイラン訪問の背景に何があったのか。
この真実に迫るのはとても重要である。
そして、メディアが報じることだけではもちろんわからない。
わからないが、様々な憶測がなりたつ。
限りなく想像が膨らむ。
私はハメネイ師が米国をあしざまに言って米国との対話を拒否した事は米国にとって思惑通りだったのではないかと思う。
いや、そう思えてならないのだ。
米国がいつの日かイランを攻撃するかどうかはわからないが、間違いなく米国はイランを悪者にして、米国のイランに対する強硬姿勢の正当化を図ろうとしている。
私が注目したのは、安倍首相がハメネイ師と会って見事に仲介に失敗したにもかかわらず、トランプ大統領が安倍首相の仲介努力を褒めたたえたことだ。
すなわち。トランプ大統領は安倍首相がハメネイ師と会談した事に謝意を表明している。
明らかに安倍首相が仲介に失敗したというのにである。
なぜか。
それはトランプ大統領は初めから安倍首相に仲介など期待していなかったのだ。
成果がない事はわかりっきっていたのだ。
それでも安倍仲介外交を絶賛している。
なぜか。
シナリオ通りだったからだ。
日本という友好国の首相がわざわざ訪問し、仲介努力をしているにも関わらずハメネイ師は仲介に応じる気配はまるでなかった。
それどころか、すべては米国のせいにして安倍首相の面目を潰した。
イランという国は、友好国の日本でさえ説得に応じない無礼で頑なな国である事を、日本国民に見せつけ、そして世界に知らしめることになったのだ。
まさしくこれが安倍仲介外交の猿芝居だったということなのではないか。
安倍首相がイランから恥をかかされたこと自体が、私や日刊ゲンダイが批判するように安倍外交の失敗ではなく、ハメネイ師の強硬姿勢を引き出したと言う意味でトランプ大統領の命令に忠実に役割を果たした立派な対米従属外交だったのだ。
おりから日本のタンカーが攻撃さえ、それを行ったのはイランだとポンぺオ国務長官は発表した。
そしてたったいま、この原稿を書いている時にテレ朝の報道ステーションが報じた。
まもなく安倍首相がトランプ大統領と電話会談すると。
「うまくやってきました」
「よくやった」
おそらくこんな電話会談ではないかと私は思うのである(了)
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