米国の中国に対する攻勢は目に余るほどひどくなりつつある。
ついに米国務省のオルタガス報道官は6月4日の天安門事件30周年を前にして、5月30日の記者会見で、天安門事件は虐殺だとまで言い出した。
台湾への支援といい、南シナ海への米艦船増派といい、そしてこの発言といい、中国がもっとも嫌がることをあえてする、露骨な敵視政策だ。
これに対し、中国は米国に逆らえないという論調が幅を利かせている。
本当だろうか。
私はそうは思わない。
きょう6月1日、中国が25%の報復関税引き上げを実施した。
これは織り込み刷りの経済反撃措置だ。
しかし、国防でも一歩も引かないつもりだ。
私はシンガポールで開かれているアジア安保会議に中国が8年ぶりに国防大臣を参加させたことに注目している。
このシャングリラ・ダイアローグは今年で18回目ということだが、まだこの会議が出来たばかりの頃、中国から参加した国防副大臣が米国の国防長官を前にして一歩も譲らなった事を私はいまでも鮮明に思い出す。
当時はまだ中国はここまでの軍事大国ではなかったはずだ。
当時と比べいま中国は様変わりの軍事大国になっている。
そしてこれからも軍事力強化のスピードを緩めようとしない。
白髪三千丈の中国は、長い間に必ず米国を軍事力で上回る国になるだろう。
8年ぶりに中国が国防大臣を参加させたのも、その決意の表れに違いない。
シャナハン国防長官代行を派遣した米国は、たかをくくっているのではないか。
軍事力では中国はまだまだ米国にかなわない、だから強行に出ても中国は譲歩する。
もし米国がそう思っているとしたら、いつか肝を抜かす事になる。
その時こそ米国は、慌てふためいて戦争も辞さずという事になりかねない。
それが外交下手の米国の現実だ。
米中対立は長期戦になる。
そして長期戦になれば中国に利がある。
日本はトランプと心中する愚を犯してはならないのだ。
しかし、安倍首相の日本では危うい。
それを抑止する役割は二階では軽い。
福田はもっと弱い。
徹底的に田中派を壊した小泉純一郎の罪は深いと思う。
新党憲法9条の出番が来なければいけない(了)
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