令和最初の国賓であるトランプ訪日が事実上終わった。
野党やメディアは、やり過ぎだと批判するが、そんな事ははじめから分かり切っていたことだ。
あの令和の命名の時と同じように、安倍首相による安倍首相のためのトランプ国賓訪日だったのだ。
参院選の後の米国の圧力が大変だと懸念一色だが、それも分かり切っていたことだ。
拉致問題についても、イラン仲介についても、何の見通しも示せなかったことも予想通りだ。
おまけにトランプ大統領は日本に来てまでバイデンを批判している。
トランプ大統領にとっては、今度の国賓訪日は大統領選に向けた宣伝以外の何物でもなかったのだ。
そして、それは安倍首相も同じだ。
メディアはすかさず世論調査をして安倍外交を評価する世論の数字をはじき出すだろう。
その後に来るものは何か。
もちろん選挙だ。
そして、どう逆立ちしても、今度の選挙で政権交代はあり得ない。
候補者一本化で野党共闘は議席を増やすかもしれないが、安倍政権は続き、日本はトランプ大統領の要求を飲まされることになる。
なぜ、こうなるのか。
それは、いまの日本に、対米自立の覚悟がないからだ。
それを象徴するのがきょう5月28日の東京新聞の「こちら特報部」だ。
そこには安倍首相の対米従属ぶりが列挙されている。
F35ー1兆2000億円、イージスアショアー2400億円、オスプレイ―1700億円、カジノ誘致、農産品関税譲歩、などなど。
そして、デスクメモにこう書かれている。
「気難しい相手で機嫌を取るのは大変だろう。それにしても一定の敬意を超えて追従していないか」
いまでは朝日よりリベラルで安倍政権に批判的な東京新聞さえ、こうだ。
激しい怒りはみじんも感じられない。
仕方がないと言わんばかりだ。
米国との関係となると、みな一億総安倍首相になってしまうのだ。
自民党はもとより、野党にも日米同盟は日本にとって最優先だと考えるものばかりだ。
日米関係の現実を知らない世論に至っては、なおさらそうだ。
しかし、それではいけない。何も変わらない。
ここで日本は踏ん張って、対等で健全な日米関係をつくろうとしなければ、いくら血税を絞りつくしても、そのお金は米国に吸い取られ、国民生活は苦しくなるばかりだ。
そして、それだけでは済まない。
お金を搾り取られた上に、日本は世界最強、最大の戦争国家と運命を共にする国になる。
いまこそ対米自主外交が必要なのだ。
それは決して反米になることではない。
不平等な関係の間には本当の友好関係は育たない。
そういう確信の上に立って、正しい日米関係を築くことなのだ。
それこそが、中国や朝鮮半島との正しい友好関係を築くことと並んで、米国との過去の清算なのだ。
今度の選挙は、この、戦後最大のテーマを、選挙の一大テーマにしなければいけない。
しかし、既存の政党、政治家ではそれは出来ない。
叫ぶだけの山本太郎にも、もちろんできない。
それが出来るのは、オリーブの木だけだ。
オリーブの木は、自民党の良識派に訴える。
そして、オリーブの木は、この国の多数を占める親米保守の良識派の国民に訴える。
われわれと一緒になって、口先だけでなく、本気で対米自立の日本を実現してみないかと。
そうしてはじめて令和という新時代が希望の持てる時代になるのだ。
それを訴える選挙が、もうすぐやってくる(了)
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