令和になったその日(5月1日)、安倍首相が産経新聞のインタビューで、前提条件なしで金正恩委員長と会談すると言い出したのには驚いた。
そして、トランプ大統領との電話会談直後の記者会見(5月6日)で、北朝鮮の非核化といわずに朝鮮半島の非核化という言葉を使い、過去の清算を口にした時は、驚天動地だった。
電撃的な日朝首脳会談をやって解散を断行するに違いないとすら思ったほどだ。
ところがその後、さっぱり動きがない。
菅官房長官の訪米ですべてがわかると思ったが、結局、何も出てこなかった。
そのあたりから、私は疑い始めた。
やはり、やってる感だけの外交だったのかと。
そして、その後も、何の目新しい動きも報じられないままだ。
そう思っていたら、きょう発売の週刊文春(5月23日号)が書いた。
安倍裏切りの金正恩「懇願」外交だったと。
やはり、そうだったのだ。
何の具体的根拠も、成算もない、言葉だけの外交だったのだ。
前提条件なしで金正恩委員長と会うつもりだとトランプ大統領に言ったら、トランプが「それはいい」と言ってくれた、ただそれだけだったのだ。
こんなことを週刊文春に書かれてはおしまいだ。
参院選までの単なる時間稼ぎだったのだ。
今度ばかりは許されないだろう。
野党はいまこそ安倍首相に迫るべきだ。
野党は、安倍首相の対北朝鮮に対する外交方針転換を批判するのではなく、どういう方針で日朝首脳会談に臨むのか、そしてその時期はいつか、会談して何を実現するつもりなのか、そして成算はあるのか。
それらを質すのだ。
そしてもし、根拠なく無条件首脳会談を発言していたことがわかれば、即刻、引責辞任を迫るのだ。
解散に脅えるのではなく、解散に追い込むのである(了)
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