「令和」新時代の祝賀一色のきょう5月2日の各紙の中で、産経新聞が驚くべき外交スクープ記事を一面に掲げた。
なんと安倍首相が金正恩委員長と無条件で会談する決意をしたというのだ。
きのう5月1日に産経新聞の単独インタニューでそう語ったというのだ。
なんという矛盾した、そして厚かましい決意表明だろう。
飴と鞭を繰り返し、最近は鞭ばかりの安倍首相の対北朝鮮外交だったのに、元号が代ればすべてが変わるとでも言いたいのだろうか。
それとも、水面下で周到な外交交渉を重ね、それが奏功して日朝関係が軌道に乗るのか。
もちろん、前者である。
口から出まかせの、矛盾した、そして厚顔無恥の、いつもの安倍外交だ。
元号に代ったからといって安倍外交が突然よくなるはずがない。
文句があれば、ぜひともやって見せればいい。
日朝首脳会談を実現して自らの手で拉致問題を解決して見せればいいのだ。
その時は、私は無条件で安倍外交を評価する。
さすがは安倍首相だと。
小泉首相を超えたと。
それにしても、こんな重要な決断を、国会や記者会見で国民に表明するのではなく、特定のメディアに、しかも産経新聞というマイナーで偏った社是を持つメディアとの単独インタビューで語るとは。
安倍首相も安倍首相なら、それをあたかも一面でスクープ報道のごとく報じる産経新聞も産経新聞だ。
まともな首相ではなく、まともなメディアではない。
メディアを使って支持率向上のパフォーマンスしか念頭にない安倍首相と、それに加担する広告紙になり下がって生き延びる産経新聞社というわけだ。
令和の時代になっても何も変わらないようでは未来はない(了)
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