きのう4月19日にワシントンで開かれた外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)は、歴史に残る最悪の会合として後々までに語り継がれる事になるだろう。
なにしろ日米安保条約第5条の適用、つまり日米が共同して軍事行動をすることについて、はじめて日米両政府が確認したからだ。
しかも、中国とロシアという、日本にとって最も重要な二大近隣国を仮想敵国として明示した上で。
いくらサイバー攻撃という分野に限定したとしても、これは中国、ロシアに対するあからさまない敵対的合意である。
いや、サイバー攻撃という分野を特定したということは、通常攻撃は当然視しているということだから、事態はもっと深刻である。
この2プラス2合意は、もはや安倍政権は完全に憲法9条を否定し、日本は憲法9条違反の日米軍事同盟から末永きにわたって逃れられなくさせたことを意味するのだ。
戦後70年余にわたってこの国の一大政治論争だった外交・安保論争が、もはやこれからは意味をなさなくなるということだ。
この国から護憲政党が不要になるということだ。
安倍政権と連立を組む公明党や、安倍政権とつながっている維新の会が賛成するのは当然だ。
日米安保容認の立憲民主党や国民民主党が沈黙するのもわかる。
しかし、憲法9条護憲を標榜する共産党や社民党は何をボヤボヤしているのだろう。
安保政策で自民党と対峙し、論戦を挑み、そして亡くなって行った先輩たちにどう釈明するつもりなのか。
共産党や社民党が今なすべき事は、安倍政権を倒すための野党共闘などではない。
生き残りの為の候補者調整ではない。
共産党と社民党は、いまこそ憲法9条の下に一つになって、日米安保容認の政治勢力と国民の前で政策論争を挑むことだ。
そんな事をしても、いますぐ政権を取れる事にはならない。
しかし、国際情勢は必ず味方する。
このまま米国に軍事的に従属して日米同盟を強化、固定化していけば、日本の将来はない。
その事に国民が気づく時が必ず来る。
いまこそ共産党は社民党と憲法9条の下にひとつになって新党憲法9条として平和を願う国民政党を目指すべきだ。
それが生き残りの近道であり、憲法9条の下に幅広い国民を結集できれば、政権交代も見えて来る。
憲法9条の価値を信じるなら、その事に気づかなければいけないはずだ(了)
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