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ベネズエラ暫定政権を早々と承認した共産党の不思議

 ベネズエラのマドゥロ政権とグアイド暫定政権の対立は、どうやら長期戦になりそうだ。

 3月23日に、ロシアがマドゥロ政権支援の為に軍を派遣したと思ったら、今度は中国だ。

 中国外務省の副報道官は26日、暫定大統領就任を宣言したグアイド国会議長は非合法だと述べた。

 ベネズエラ軍を動かしてまでも反米マドゥロ政権を倒そうとする米国とロシア・中国の代理戦争の様相を呈して来た。

 ベネズエラの混乱が始まった当初こそ中立を表明した安倍政権だったが、その舌の根が乾かないうちに早々とグアイド暫定政権の
支持表明に転じた。

 あの時佐藤優は書いた。

 日本はしばらく様子を見た方がいいと。

 佐藤優が書くまでもなく、新政権の承認は、そのいずれかが実効支配することが明確になるまで、明言しない事が外交の鉄則だ。

 早々とグアイド政権支持に回ったのは、安倍政権のトランプ従属のあらわれに違いない。

 しかし、私がここで書きたいのはその事ではない。

 日本がグアイド政権を支持したのとほぼ同じ時に、共産党の志位委員長がわざわざ記者会見を開いてマドゥロ大統領を酷評し、グアイド暫定政権を支持する立場を表明したことがあった。

 ベネズエラの内政にわざわざ野党党首が記者会見を開いて一方の当事者を支持する事は異例だ。

 なぜ共産党はわざわざそんな事をしたのか。

 しかも共産党は南米の反米革命政権を支持して来たのではなかったか。

 この私の疑問に答えてくれる報道を探してきたが、いまのところまだ見つからないままである。

 はたして志位委員長の日本共産党はこのベネズエラの政治混迷の長期化をどう見ているのだろうか(了)

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