二階幹事長が安倍4選もあり得ると繰り返し発言した事により、安倍4選に関する憶測が絶えない。
私はこれを歓迎する。
願わくば、今後とも何かにつけてこの話が政局の中心になってもらいたいと思う。
なぜか。
それは、この話が国民的関心になればなるほど、安倍首相は追い込まれると思うからだ。
ひょっとして二階幹事長は、安倍首相を追い込むために、安倍4選を言いふらしたのではないかと思えるほどだ。
なぜ安倍首相は困るのか。
それはズバリ、本音を衝かれたからだ。
そして、それを言い出したタイミングが早すぎたからだ。
まず本音を衝かれた点に関しては、きょう発売の週刊文春(3月28日号)で飯島勲氏が見事に私が言い当てた通りの事を書いている。
つまりプーチン大統領任期は2024年5月まである。再選後のトランプ大統領の任期は2025年1月だ。しかし安倍首相の3選後の任期は2021年9月までしかない。4選とは言わないまでも、2024年まで安倍首相にやってもらわないと、北方領土問題も拉致問題も困ることになる。他に誰が解決できるというのか、と。
まさしくこれが安倍首相の本音なのだ。
しかし、今そんな事を騒がれたら安倍首相は困る。
なにしろ、安倍4選は悪夢だと考えるこの国の約半数の国民が激怒するからだ。
そうなれば来るべき選挙に負ける。
だから安倍首相は、国会でも、きのうの日本商工会総会でも、4選は「正真正銘」無い、と強く否定して見せるしかないのだ。
しかし、ここまで強く、繰り返し否定すれば、さすがの嘘つき安倍でも、今度ばかりは嘘はつかないだろうと皆が思う。
そう思われた時点でレームダックになる。
おりから景気後退が隠しようがないほどはっきりして来た。
そしてトランプ大統領は議会に対する報告書を公表し、そこには来るべき日本との貿易交渉が、サービスも含めた包括的な二国間自由貿易協定(FTA)作りであると明記されている。
議会へ提出した報告書だからウソはない。
安倍政権がわざわざ物品貿易協定(TAG)とごまかしている事こそがウソだったのだ。
経済も外交も、安倍首相が2024年まで首相をやるためには、残された期間に結果を出さなくてはいけない。
しかし、このままではどう考えても成果は出せない。
成果が出せなくては4選はしたくても出来ない。
特に景気回復は最大の難関だ。
きょうの日経(「大機小機」)ははっきり書いている。
「景気が落ち込めば、政治的な前提はすべて吹っ飛ぶ。4選の是非は景気にかかっている」と。
かくて安倍首相は4選のジレンマに悩み続け、その結果4選をあきらめざるをえなくなるだろう。
少しでもあきらめたと察知されたの時点でレームダックは始まる。
レームダックが始まれば一気に加速する。
そうなったら後継者などたちどころに現れて来る。
二階幹事長の4選発言は、本人の意向がどこにあったか知らないが、安倍首相にとっては致命的な発言だったということだ。
私は安倍4選騒動が今後とも騒がれ続ける事を歓迎する(了)
Comment On Facebook