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いよいよ打つ手がなくなった安倍外交

 きょう発売の週刊ポスト最新号(3月15日号)に、「この国の中枢で何が起きているのかー政治部記者覆面座談会」という特集記事がある。

 この手の覆面座談会は無責任なものと思われがちだが、必ずしもそうではない。

 読み手の判断力が正しければ、その真贋を見極めることができる。

 今回はフリージャーナリスト武富徹氏の編集だ。

 「権力者たちの本当の姿も、国民生活の将来さえ、新聞報道からは本当のことは何一つ伝わってこない。長期政権とは、かくもメディアを麻痺させるものか。ならば一度何もかも引っぺがして、国民の前に忖度のない政治のありのままをさらしてみようではないか」

 そういう前書きで始まる今回の覆面座談会はかなり真実に迫っている。

 少なくとも安倍外交に関しては私はそう判断する。

 その安倍外交について、こう書かれている。

 安倍首相の北方領土交渉への熱意は、1月の日ロ首脳交渉以後、目に見えてしぼんでいると。

 そのかわり、日朝首脳会談が急浮上していると。

 笑ってしまうのは、その理由だ。

 今井秘書官ら官邸側近が心配しているのは、日ロの6月基本合意がむつかしくなってきたことで、安倍総理が精神的に折れてしまわないかということだというのだ。

 だから、「ロシアがダメでも北朝鮮があります」とおぜん立てして安倍首相のモチベーションを何とか維持させたいというのだ。

 なんと情けない安倍首相であることか。

 まるで赤ん坊だ。
 
 見ているがいい。これからの新聞の紙面は、日ロ関係より日朝関係の記事が増えてくる、そう座談会の覆面記者たちは語っている。

 しかもである。

 それは国民の目をロシアから北朝鮮に向けさせるという面もあるが、情報を流す官邸側にすれば、「国民が期待しています」と安倍首相の士気を鼓舞したいという目的が大きいというのだ。

 これが「外交の安倍」の一面の真実であると武富徹の週刊ポストの記事は書いているのだ。

 私もそう思う。

 安倍外交は、官邸官僚たちに振りつけられた赤ちゃん外交なのだ。

 トランプ、プーチン、習近平、金正恩、文在寅が凌ぎ合う首脳外交に入れてもらえないはずである(了)

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