二日前の夜、日刊ゲンダイの記者から電話を受け、コメントを求められた。
琉球新報に元在沖縄海兵隊幹部のインタビュー記事が掲載されたと。
その幹部は米軍が沖縄に海兵隊を置くのは戦略的必要性からではなく日本が経費を肩代わりしてくれるからだと語っている、これをどう思うか、と。
その詳しい内容はこうだ。
元米陸軍大佐のローレンス・ウィルカーソン氏(73)が12月23日の琉球新報のインタビューに応じこう語っている。
沖縄の海兵隊は米軍の財政事情と軍幹部の都合で駐留しているに過ぎない。すなわち、日本政府が多額の駐留経費を払ってくれるからだ。おまけに、沖縄の海兵隊を本土に戻しても駐留させる場所がなかっため、海兵隊幹部が兵士削減をおそれたからだと。
これは知る人ぞ知る米軍の本音であるが、国民のほとんどは知らない。
そして、ここまではっきりと元海兵隊幹部の口から語られる事は初めてだ。
ウィルカーソン氏はただの元海兵隊幹部ではない。
ブッシュ(息子)政権でパウエル国務長官の首席補佐官を務めた要人だ。
米海兵隊の責任者として、冷戦終結に伴う米国内外の米軍基地再編・閉鎖の調査・分析を行った人物だ。
その人物が、いま、安倍政権によって辺野古土砂投入が強行され一大政治問題になっているタイミングで、このような発言をし、それが報じられたのだ。
私は日刊ゲンダイの記者にこう答えた。
きょう(24日)のメディアは一切報じていないがそれは本当か?それが事実なら重大な証言だ。辺野古阻止の運動に火がつくことになる、と。
その私のコメントは、昨日の日刊ゲンダイ(12月26日付)にその通り掲載された。
ところが、きょう12月26日担っても全国紙はいまだ一切取り上げない。
日刊ゲンダイが報じて丸一日が経つのに、辺野古反対の朝日や東京さえも取り上げない。
野党の動きも皆無だ。
ただひとり日刊ゲンダイだけが私のコメントを掲載しただけだ。
トランプ大統領は費用対効果で判断する大統領だ。シリア派兵も割に合わないから撤退したくらいだ。日本の膨大な財政負担の代わりに撤退してくれと安倍首相が言えば、あっさり、それならやめようと言い出すかもしれないと。
なぜ、この当たり前のことを、大手メディアは報じようとしないのか。
野党議員は追及しようとしないのか。
これでは辺野古は止められない(了)
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