あれは確か9月のはじめごろだったと思う。
トランプ大統領はこれから始まる日米貿易交渉についてこう警告した
と報じられたことがあった。
「(通商問題で)どのぐらい(対価を)払わなければならないかを伝
えた途端、(晋三との緊密な関係は)終わるだろう」と。
つまり、さすがの日本も同盟関係を止めると言い出すだろう、それほ
ど米国の要求は厳しいものになると脅かしたのだ。
それから3か月ほどたって、ついに米国の要求の正体が明らかになった。
きょう12月23日の各紙が一斉に報じた。
米通商代表部(USTR)は21日、日本との二国間貿易協定の交渉開始に向け、その「交渉目的」を公表したと。
その内容を見ると、安倍政権の言う「物品貿易協定」(TAG)というのは真っ赤な嘘で、非関税障壁やサービス分野をも含む包括的な自由貿易協定を目指すものだ。
為替操作の禁止や、対中貿易制限と言った、日本の主権を否定するものまで含まれている。
トランプ大統領が予告した取りのトンデモない要求である。
ところが、そのトランㇷ゚大統領さえも予想できなかったことがある。
それは日本の反応だ。
メディアのどこを読んでも怒りだす論調はない。
まるで、こんな不当な要求でも、日米同盟は揺るがない、揺るがしてはいけない、といわんばかりだ。
これまでも、譲歩に譲歩を重ねて乗り切ってきた。
来年の1月末から始まる交渉も、我慢強く耐えるしかないと言わんばかりだ。
これが日本なのだ。
トランプ大統領が安倍首相を好きになるはずである(了)
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