驚いた。
南極海での調査捕鯨が出来なくなるからといって、日本が国際捕鯨委
員会(IWC)から脱退する方針を固めたというニュースが駆け巡って
いる。
私が外務省にいた頃から、国際捕鯨委員会(IWC)からの脱退が口
にされることはままあった。
しかし、それは冗談としてだ。
水産庁のタカ派が愚痴をこぼして言うセリフでしかなかった。
ところがそれが現実になりそうだというのだ。
あり得ない選択肢である。
戦後の日本外交は国際協調を外交の一大方針にしてきた。
あらたな条約に加盟することはあっても、加盟していた国際条約から
、日本の立場が聞き入れなかったからと言って、離脱することなど、これ
までの外務省の判断としてはありない。
もし外務省がそれを許すなら、もはや外務省は完全にかつての外務省
ではなくなったということだ。
いくら安倍政権でも、そんな馬鹿な事はしないはずだ。
そんな事をすれば国際連盟を脱退した時の日本になる。
批判され、国際的に孤立する。
さすがの菅官房長官も、まだ何も決めていないと釈明している。
しかし、こんな記事が出ること自体が国際的にマイナスなのだ。
そう思っていたら国民民主党の玉木雄一郎代表が語ったらっしい。
「機能しなくなったIWCから脱退すべきだ」と。
こんな発言をしているから国民民主党は支持率が上がらないのだ。
安倍政権がまともに見えるのだ。
政府は脱退を見送る事になるだろう。
そこまで安倍外交は馬鹿ではないと思いたい(了)
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