米海兵隊岩国基地の戦闘機が、空中給与の訓練中に給油機と接触して
墜落した事故が起きたのは12月6日だった。
その時は大きく報道されたが、その後一切続報がなかった。
そう思っていたら、きょうの一部の新聞(朝日、毎日、日経)が、い
ずれも一段の小さな記事で、しかも、いずれも社会面で、報じた。
防衛省はきのう11日、米軍や海上保安庁などの関係機関と調整して
捜査活動を打ち切ったと。
なんという噴飯物の記事だろう。
この事故は一大政治・外交安保案件だ。
なぜ政治面、外交面で書かないのか。
そして、この事故は在日米軍が四国沖で起こした事故だ。
いくら結果的に日本に直接の被害がなかったからといって、日本国民
の安全に多大の不安を与えた事故だ。
事故の原因究明と再発防止策について日本は米軍から受ける立場にあ
る。
ところが、事故が起きたという一報の後は続報は皆無だった。
そしてわずか5日ですべてが終わったと報じられてなかったことにさ
れようとしている。
しかもである。
この報道を読むと、事故を起こした米軍の発表ではない。
米軍は何も言っていない。
米軍に命令されて米兵の安否捜査をさせられていた自衛隊が捜査を打
ち切ったという記事だ。」
おそらく米軍はすべて犠牲者を確認した時点で、とっくにこの事故を
終わりにしているはずだ。
その後も捜査活動を行ってきた自衛隊が、さすがにもう生存者が見つ
かる可能性はないからと言って、捜査活動打ち切りの了承を米軍から得
たという記事なのだ。
われわれが知りたいのは捜査活動の事ではない。
米軍による事故原因の究明とその情報提供であり、二度と事故を起こ
さないための米軍の善後策だ。
しかし、日本はそれを米軍に求める事は出来ない。
日米地位協定の壁があるからだ。
いまこそ日米地位協定の改定を米軍に要求し、改定交渉を始めなければ
いけないのに、安倍政権には一切その動きはなく、そんな安倍政権をメ
ディアは一切批判しない。
いまこそ野党は叫ぶべきだ。
それでも安倍政権は保守かと。
しかし、野党もまた沈黙したままだ。
これでは日米地位協定の改正など、夢のまた夢である(了)
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