外国人労働者の受け入れを拡大する入管法改正が強引に採決された。
しかし、この強行採決について、安倍首相はまるでわれ関せずといった風情に終始した。
ややこしい質問に応じなければいけない、と余計なことまで口走って野党を怒らせた。
安保法強行採決や改憲論争の時とまったく違ってやる気がない。
そう思っていたら、きょうの読売新聞がその答えを書いてくれた。
そもそも外国人労働者受け入れについては、安倍首相を支える「右派」の反対を知っていたから、いや右派の安倍首相自身も、乗り気でなかっ
たのだ。
それを忖度した関係各省の官僚たちも及び腰だったのだ。
ところが、人手不足に悩む介護業界の窮状を知人を通じて知り、放置すればアベノミクスの足かせになりかねないと危機感を強めた菅官房長官が、やる気のない官僚たちに、もっと真剣に取り組めと一喝したというのだ。
菅官房長官の直談判に、安倍首相は「移民政策でないなら」という条件付きで容認したというのだ。
これですべてに合点がいく。
だから安倍首相は他人事のように対応し、ただでさえいい加減な官僚たちもいい加減な資料を出して、結果的に国会を混乱させ、石破派の法務大臣ひとり矢面に立たされたのだ。
しかし検察出身の法務大臣はぼんくら大臣ではなく、何とか乗り切ったのだ。
まさしく安倍政権を象徴しているような入管法改正突破の裏話だ。
安倍暴政を支えて来た菅官房長官は、今回に関しては文字通り、実質的な安倍暴政の責任者でもあったのだ。
しかし野党は、安倍首相は批判しても、なぜか安倍暴政の共犯である菅官房長官を批判することはない。
いやがる官僚を人事で思うままに命令し、強引に入管法改正をやってしまったのは菅官房長官だったのだ
ところが、野党もメディアも、知ってか知らずか菅官房長官の責任を問うことはない。
安倍暴政が続くはずである(了)
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