北方領土を取りるか、日米安保条約を取るか。

　プーチン大統領は安倍首相にそう踏み絵を踏ませた。

　しかし、この踏み絵に対して安倍首相は最強のカードを持っている。

　果たして安倍首相はそれに気づくだろうか。

　気づかなくてもこのメルマガを読めば納得するだろう。

　安倍首相が持つ最強のカードとは何か。

　それは、解釈改憲で象徴されるお得意のごまかしと、トランプ大統領との特別の仲、この二つだ。

　誰も真似のできない、誰も持つことの出来ない、安倍首相の最強のカードだ。

　プーチン大統領は日米安保を廃止せよとまでは要求していない。

　北方領土に在日米軍を置かないと約束できるかと迫っているだけだ。

　そして、その事は、トランプ大統領が安倍首相にそう約束すれば可能なのだ。

　確かに日米安保の密約によって、米国は好きな時に、好きなだけの米軍を、好きなところに日本全土に置く権利を持っている。

　しかし、それは、裏を返せば、米国が了承すればどうとでもなるのだ。

　トランプ大統領が北方領土に在日米軍は置かないと言えばいいだけの話だ。

　そして、トランプ大統領は安倍首相がそう懇願すれば、あっさりそれを受け入れる可能性はある。

　トランプ大統領は歴代のどの米国大統領よりもロシアとの関係改善に積極的だ。

　おまけにロシア疑惑でプーチン大統領に急所を握られている。

　そして今の米国は、ロシアへの警戒よりも中国包囲網の方を優先している。

　そんな状況の中での安倍首相のたっての頼みだ。

　もし安倍首相が政治生命をかけてトランプ大統領を説得すれば、トランプ大統領は北方領土に在日米軍は置かないと言い出すかもしれない。

　いや、私はそう言い出す可能性のほうが高いと思う。

　私が安倍首相なら二島先行返還の実現に向けてトランプ大統領の了承取りつけに動くだろう（了）