徴用工判決に怒り狂っているのは安倍政権だけではない。
日本のメディアもまた韓国叩き一色だ。
その中でも、きょう発売の週刊新潮(11月15日号)の特集記事は
これ以上ない激しい文在寅政権批判だ。
朝日新聞から産経新聞に至るまで、大手紙の徴用工判決をめぐる記事を引用し、「珍しく日本のメディアは『一枚岩』となった・・・普段は対立する各紙が、10月31日付の紙面では『韓国批判』で歩調を合わせた。こうした『大同団結』をもたらしたのは、その前日の、まさに国際常識を完全に無視した『徴用工判決』だった・・・」という文章で始まる、その一大特集記事は、なんと6ページにわたって韓国批判で埋め尽くされている。
しかし、週刊新潮は大きな間違いを犯した。
その中で 加藤六月元農水相の長女である加藤康子を登場させて韓国批判をさせている。
これは大失敗であり、安倍政権の命取りになり兼ねない。
何が問題か。
彼女は「産業遺産国民会議」の専務理事であり、軍艦島を含む「明治日本の産業革命遺産」を2015年に世界文化遺産に登録させた影の立役者だ。
その際に、韓国政府や韓国の市民団体から猛烈な反発を受けたことは記憶に新しい。
なぜか。
それは軍艦島での強制労働者の実情について韓国の主張はウソだと否定して一大論争を起こしたからだ。
週刊新潮のその記事は、そんな加藤康子をわざわざ登場させて、今度の徴用工判決を、「当然、納得は行きません。『あり得ない』とコメントされた安倍総理の談話がすべてを代弁していると思います」としゃべらせている。
加藤康子が、ただの右翼女子ならいいだろう。
しかし、加藤康子は安倍晋太郎の朋友であった加藤六月農水大臣の長女だ。
その関係で、安倍晋太郎の妻、すなわち、安倍晋三の母、安倍洋子と加藤六月の妻はいまでも一番の仲良しだ。
おまけに安倍首相がもっとも頼りにしている加藤勝信総務会長の妻は、加藤六月の次女であり、長女の加藤康子は義姉である。
つまり加藤康子は安倍首相のインナーサークルの主要人物なのだ。
その加藤康子が安倍首相と一緒になって週刊新潮誌上で徴用工批判をしている。
寝た子を覚ますとはこの事だ。
軍艦島の世界遺産登録をめぐる疑惑について韓国世論に再び火が付けば日韓関係はさらに悪化する。
安倍一族で歴史認識を私物化してると言われかねない。
今度は安倍首相が矢面に立たされる。
またもや安倍首相は女難に見舞われることになる。
週刊新潮の韓国叩きの記事は、安倍首相を窮地に追い込むかもしれない(了)
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