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欧州訪問で文在寅大統領に先を越された安倍首相

 消費税増税の準備を閣僚に命じたと思ったら、いつのまにか安倍首相はそのまま欧州外遊にでかけたらしい。

 文字通り外遊が最優先の安倍首相だ。

 しかし、その欧州外遊でも、安倍首相は文在寅韓国大統領に遅れを取った。

 文在寅大統領は安倍首相よりも一足早く欧州を歴訪中だ。

 そして安倍首相より早く15日にフランスでマクロン大統領と会っている。

 先を越されたのはタイミングだけではない。

 その会談内容こそ先を越されたのだ。

 きょうの各紙が報じている。

 文在寅大統領はマクロン大統領に、北朝鮮の金正恩委員長は自分(文在寅大統領)に対し、米国による「相応の措置」が見られれば、「核・ミサイル実験の中断や生産施設の廃棄だけではなく、現在保有する核兵器と核物質全てを廃棄する用意があると明らかにした」ことを伝えたというのだ。

 そして、マクロン大統領に、「少なくとも北朝鮮の非核化が後戻りできない段階に来たとの判断が立てば、国連制裁の緩和を通じて非核化を更に促進すべきだ」と安保理の常任理事国としての役割を果たすよう求めたというのだ。

 その後にマクロン大統領と会談する安倍首相は、例によって北朝鮮の非核化に向けて制裁を緩めてはいけないと要請するに違いない。

 文在寅大統領と安倍首相の相次ぐ異なる要請に、マクロン大統領がどう答えるかは、もちろんマクロン大統領の判断だ。

 しかし、金正恩委員長と直接会って得た極秘情報を携えて首脳会談に臨んだ文在寅大統領の首脳外交と、何の情報も持たずにひたすら拉致問題の解決と北朝鮮への制裁を緩めるなと繰り返すだけの安倍首相の地球儀外交のどちらに、マクロン大統領が聞く耳を持つかは明らかだ。

 文字通り安倍地球儀俯瞰外交は、文在寅大統領の南北融和の懸命の首脳外交に先を越されたのである(了)

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