驚いた。
消費税増税を閣僚たちに指示した閣議決定の後で、安倍首相は国民に対してその自らの決断を説明する記者会見を開くのではなかったのか。
少なくともメディアはそう報じていた。
私はその記者会見で安倍首相がどの面下げて国民に言い訳をするのか楽しみにしていた。
記者たちがどのような追及をするのか楽しみにしていた。
なにしろ、これ以上の消費税の引き上げは、国民を苦しめる愚策であるからだ。
生活保護手当の月額を8万円レベルから7万円レベルに引き下げて節約した額がおよそ150億円。
それは米国の欠陥戦闘機F35のほぼ一機分だ。
その戦闘機を何十機も買うのに、国民の最低生活保障すら奪う。
共産党ならずとも、誰もが怒るこれ以上の暴政はない。
どの面下げて消費税増税引き上げを国民の前で語れるのか。
そう思って楽しみにしていたら、なんと記者会見を開かず、憎まれ役の菅官房長官に閣議の首相発言の要旨を発表させて逃げた。
これはまさしく安倍首相お得意の敵前逃亡だ。
やはり、消費税増税を直前になって延期して解散・総選挙になだれ込むと喝破した週刊現代のスクープ記事が当たっていたということだ。
国民の前で消費税増税を公表したら、もう撤回など出来なくなる。
だから今回は記者会見を避けたのだ。
しかし、安倍首相はいつかは記者会見を開いて消費税増税について自らの決断を国民の前で語らなければいけない。
その時はいつになるのだろうか。
もし消費税増税を本当に断行するつもりなら、いつまでも記者会見を先延ばしは出来ないだろう。
疑心暗鬼が募って本格準備に支障をきたすからだ。
そして、もし記者会見の時期が遅れれば遅れるほど、7月の衆参同一選挙の可能性が高くなる。
三度目の消費税増税延期が現実のものとなるのだ。
いずれにしても、昨日の閣議決定の瞬間から、消費税増税が安倍政権の最大の問題として浮上した。
政局は風雲急を告げてくるだろう(了)
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