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隠されたままの森友担当自殺職員の遺書と国会の怠慢

 きょう10月10日の毎日新聞が、森友疑惑の渦中に自殺した財務省近畿財務局職員の父親に取材し、それを記事にしている。

 毎日新聞がはじめてではない。

 これまでの同様の取材記事はあった。

 そして、その時も今度の毎日の記事も、父親の語っている事は同じだ。

 家に残されていたという自分宛ての遺書は見た、文書改ざんに加わり、それが嫌だったという趣旨の事が書かれていた、しかし詳しい内容は覚えていないというものだ。

 これを要するに遺書は父親の手元には残っていないのだ。

 司法当局が押収・保管したままなのだ。

 もちろん安倍政権はその全文をすべて読んで知っている。

 もし遺書の全文がひろく国民に共有されることになれば、森友疑惑の真相はよりはっきりするだろう。

 だから安倍政権はそれを家族にさえ渡さないのだ。

 見せただけで、証拠が独り歩きしないようにコピーでさえも渡さないのだ。

 国家権力にそこまでの権限があるのか。

 百歩譲って、たとえ権限があるとしても、国民の代表である国会が、非公開を前提に遺書の現物を読み、非公開審査でもいいから政府を追及をし、その結果を国民に知らせる事は出来ないのか。

 私はそれは可能であると思う。

 いや国会議員ならそれを要求して当然だ。

 しかし、その動きは皆無だ。

 父親は無念だと嘆く。

 しかし父親に出来る事はそれ以上のものはない。

 いまこそ野党は父親にかわって職員の無念を晴らすべきだ。

 このことひとつをとってみても、野党にモリカケ疑惑を本気で追及する気があるのかと疑問を抱かざるを得ない(了)

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