いまや中国は軍事力においても経済力においても米国と並ぶ大国だ。
その一方で日本は在日米軍に守られた国だ。
世界第二位を誇った経済力もいまや見る影はない。
習近平主席は米国とイデオロギー的に対立する共産党国家の独裁者だ。
その一方で安倍首相は、まがりなりにも民主主義国家の首相だ。
国力も国情も違う日本と中国だ。
いくら一強といっても独裁者の強さにはかなわない。
それを考慮しても、ここまで習近平主席の中国と安倍首相の日本は違うものか。
そう思わせる中国の対米自主、自立外交を、われわれは見せつけられている。
「首に刃物を突きつけられた状態で、どうして交渉が出来るのか」
こう言って中国は米国が仕掛けた貿易戦争の解決に向けた交渉を拒絶した。
ひるがえって日本はというと、米国の要求が理不尽であることを知りながら、WTOにも提訴せず、二国間交渉と言う名の恫喝を受け入れ、理不尽な要求を飲まされようとしてる。
そして、きょう9月27日の朝日が教えてくれた。
中国は米国軍艦の香港寄港を拒否したと。
これまで認めて来た米国軍艦の香港寄港であっても、「中国は主権の原則と具体的な状況に基づいて審査・承認する」というわけだ。
中国がロシアから武器を購入した事に対し米国が制裁を課したことへの報復であることは間違いない。
貿易交渉の拒否といい、軍艦寄港の拒否といい、米国はぐうの音も出ないだろう。
まさしく、これこそが対米自立外交だ。
それに比べ日本はどうか。
オスプレイの横田基地配備が10月1日から常態化する。
それにもかかわらず、安倍首相の日本政府は、住民の不安と反対にもかかわらず、文句ひとつ言わず受け入れざるを得ないのだ。
いくら国力、国情、指導者の権力集中度が違うと言っても、対米外交力の、この違いはどうだ。
その安倍首相が、国連出席の後は訪中して習近平主席と首脳会談するという。
いくら「やっている感」外交であるからといって、習近平主席と対等な外交ができるはずがない。
そんな外交を無理して行うよりは、いま安倍首相が日本の首相としてなすべき外交は、ここまで対米従属が進んだ対米外交を、少しはまともなものに戻す事である、
「やっている感」外交ではなく、「少しはやって見せろ」外交である(了)
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