新党憲法9条

憲法9条それは希望

自動車を守って農業を犠牲にすることになる二国間交渉

 私の予想はそのほとんどが当たるが、今度の首脳会談ほど的中したものはなかった。

 トランプ大統領に脅かされて見事に二国間交渉開始を飲まされてしまった。

 しかも日本の方からそれを言い出して、これで勘弁してくださいというのだから話にならない。

 そのお膳立てをしてきたのが茂木・ライトハイザー閣僚協議であり、そのセレモニーが今度の安倍・トランプ首脳会談だったのだ。

 しかし、首脳会談で合意されたのは二国間協議開始の合意だけだ。

 中身のある合意はすべてはこれから始まる二国間交渉に委ねられる。

 そして、日本の先送りにしびれを切らせているトランプ大統領はもはやこれ以上の先送りを許さないだろう。

 安倍首相は譲歩するしかない。

 どう譲歩するのか。

 それを見事に予想してくれた人物がいる。

 私と二人で安倍批判の掛け合い漫才をやれば受けるだろうと冗談を飛ばす仲である、東大大学院教授の鈴木宣弘氏が、きのうの日刊ゲンダイ(9月27日号)でこう予言している。

 「(ライトハイザー)USTR代表は就任の際、『日本にはTPP以上のことをやらせる』と議会で宣誓した。これが代表承認の条件になっているのですから、米国は必ず実現させようとしてきます。では、日本側は何を譲歩するのかというと、農業でしょう。安倍政権は『経産省政権』ですから自分たちが所管する自動車の追加関税は絶対に阻止したい。代りに農業が犠牲になるのです・・・(これから始まる)日米協議において日本に残された唯一の戦略は『どれから差し出すか』という順番だけなのです」

 まさしくその通りだ。

 安倍政権は経産省(通産省)政権とはよくぞ言ったものだ。

 官僚出身の鈴木氏ならではの表現だ。

 かつての通産官僚なら少しは対米交渉に気概を見せたものだが、いまは忖度官僚に成り下がってしまった。

 安倍首相の売国、亡国ぶりがはっきりするのはこれからである(了)

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