公明党の山口那津男代表が安倍首相の親書を携えて訪中したが習近平主席を表敬訪問する事が出来なかった。
その山口氏がきのう8日、訪問中の天津市で講演し、安倍首相が10月に訪中し、習近平主席と会談する事が日中関係改善の証になると述べたという(9月9日毎日)。
何のことはない。
習近平主席と安倍首相の首脳会談の確約が取り付けられなかったのだ。
この二つから私はピンときた。
なぜ習近平主席が日中友好40年における日中首脳の相互訪問に応じたのか。
いまでも水と油の安倍首相の要求に、なぜ習近平主席がやすやすと応じたのか。
その理由が分かった。
日中関係の改善は、同床異夢に終わる。
つまり安倍政権側は首脳の相互訪問の実現によって日中関係が改善された事を強調するだろうが、中国は、この相互訪問によって、日本を中国の従属国にすることに成功したと世界に見せつけるに違いない。
どういうことか。
それは、日中関係だけが、首脳の意味が違うのだ。
見ているがいい。
安倍首相の10月訪中は間違いなく行われる。
その時、安倍首相と習近平主席の首脳会談も行われるだろう。
しかし、その前に李克強首相との首脳会談が行われる。
実質的な話はすべてそこで行われ、習近平主席との会談は表敬なのだ。
そして、そこで習近平主席は安倍首相の訪日招待を正式に受け入れるだろう。
しかし習近平主席が訪日を受け入れるのは、安倍首相との首脳会談の為ではない。
天皇陛下との謁見が目的なのだ。
つまり安倍首相が固執する日中首脳の相互訪問は、中国にとっては安倍首相の相手は李克強首相であり、習近平主席の相手は天皇陛下なのだ。
北朝鮮はもとより、韓国も、ロシアも、そして米国も、習近平主席の相手は金正恩であり文在寅であり、プーチンであり、トランプだ。
ひとり日本だけが首脳会談の相手は李克強首相なのだ。
習近平主席にとっての首脳は天皇陛下であり、安倍首相は格下なのである。
その事が安倍訪中で世界に見せつけられる事になる。
そう考えた時、習近平主席が、安倍首相の日中首脳の相互訪問の要求をここにきてあっさり受け入れた謎が氷解する。
米国との貿易に勝つために日本と手を組みたいからだというのは真っ赤なウソである(了)
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