きょうのテーマは何と言ってもこれだ。
その衝撃があまりにも大きいので、きょうはこのテーマひとつに絞って全力投球で書いてみる。
28日の米ワシントンポスト紙が安倍・トランプ関係の本当の姿を暴露した。
すなわち、日本と北朝鮮の情報当局高官が7月にベトナムで極秘接触していたと。
このことを事前に知らされなかった米国は不快感を示したと。
さらにまたワシントンポストは暴露した。
すなわち、米朝首脳会談の直前の6月に訪米してトランプ大統領と首脳会談をした安倍首相が、トランプ大統領に日本に対する貿易規制に理解を求めたのに対し、トランプ大統領は「私は真珠湾を忘れない」と述べて対日貿易赤字に強い不安感を示したと。
もしこれらが本当なら、安倍首相がいくらトランプ大統領との個人的緊密さを日本国民にアピールしても、日本の国益にとってはまったく役立たずだということだ。
安倍首相はさぞかしこのワシントンポストの記事を知って衝撃を受けただろう。
なにしろ自民党総裁選の直前だ。
外交の安倍を宣伝したいところだ。
しかし、この暴露ですべてが吹っ飛ぶことになる。
特に安倍首相にとって致命的なのは、拉致問題に与える悪影響だ。
ただでさえ米朝合意が危うくなりつつある。
米朝関係が悪化すれば日朝関係など進展するはずがない。
ところが、このワシントンポストの記事が正しければ、たとえ米朝改善されつつあっても、日本は米国の了承なしに勝手に北朝鮮と話を進められないことになる。
実はこのことは安倍首相だけの問題ではない。
まさしく小泉首相がそうだった。
あのとき小泉首相はブッシュ政権に事前通知することなく、拉致問題と日朝国交正常化の包括的解決をやろうとした。
これを知ったブッシュ政権は不快感を示し、北朝鮮の核疑惑をメディアに流して、北朝鮮の非核化なしに勝手な真似はさせないと小泉訪朝の成果を潰した。
そのあまりの激しさに、小泉首相はすっかりやる気をなくしたのだ。
これを要するに、小泉首相であれ、安倍首相であれ、いや、誰が日本の首相になっても、日米同盟最優先という対米従属策をとる限り、米朝関係が改善しない限り、拉致問題は解決できないということだ。
しかも、もし米朝関係が改善すれば、その時もまた拉致問題の解決は遠のく。
なぜなら米朝関係が改善すれば、米国も北朝鮮も、もはや拉致問題の交渉など全く関心がなくなるからだ。
これを要するに、対米従属を続ける限り、拉致問題の解決はないということだ。
日米貿易摩擦に関するトランプの真珠湾発言についてはもはや解説の必要はないだろう。
トランプに限らず、誰が米国の大統領であっても真珠湾攻撃を忘れることはない。
なぜなら、米国民がそれを許さないからだ。
米国にとって日本はいまでも敵国であり、差別に値する国なのだ。
ましてや、間違った歴史認識に拘泥し、東京裁判を否定し、A級戦犯が合祀されている靖国神社を参拝するような安倍首相では、トランプならずとも米国が信用しない。
ワシントンポストの記事が教えてくれたこと。
それは安倍首相では日本の国益は守れないということだ。
しかし、私が言いたいのは、そんな安倍首相の批判にとどまらない。
日本に対するあまりにも傲慢で差別的な米国との関係を正しいものにしなかぎり日本の将来はないということだ。
誰が首相になっても、いくら政権交代が実現しても、日米同盟という名の対米従属的な関係を正さないかぎり、日本の国益は守れないのだ。
どうすればいいのか。
もちろん対米自立である。
しかも、対米自立を、軍事力を強化して自らの軍隊で日本を守る方向で実現するのではなく、憲法9条を国是として世界に掲げ、平和を望む世界の多くの国を味方につける平和外交で日本を守るのだ。
いまの与野党の政治ではそれは実現できない。
新党憲法9条が目指す、まったく新し政治を実現するしかないのである(了)
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