少し前のことだが、山崎拓が講演の場で小沢一郎と小泉純一郎のやり取りを暴露し、それが政治欄で小さく報道されたことがあった。
小沢一郎が、「あんたしかいない」と褒め殺して小泉純一郎に野党統一候補になってくれと頼み、小泉が即座に断ったという、あのエピソードだ。
私はこのニュースを知った時、いつものこととはいえ、山崎拓は軽率なおしゃべり男だと思った。
こんなことがばらされたら、野党共闘も小沢一郎も小泉純一郎もお終いだと思った。
なにしろ野党には統一候補になれるような奴がいないと言って小沢一郎は小泉純一郎に頭を下げたのだ。
野党の面目丸つぶれである。
小沢一郎にとって票がすべてだということだ。
票を集めらるの者であればタレントでも、美女でも、仇敵でも、誰でもいいというわけだ。
まさしく選挙屋小沢一郎であり、壊し屋小沢一郎である。
そして小泉は断った。
小沢塾に呼ばれて馬鹿の一つ覚えのように反原発を唱えて安倍首相を批判するそぶりを見せながら、決して野党共闘の側に立つことはない。
その正体がバレタのだ。
そんな小泉首相のいかさまぶりをダメ押しする記事がきょうの各紙の政治コラムで小さく報じられた。
安倍首相は終戦記念日の行事を終えたあと、15日夕に山梨県に赴き20日ごろまで夏休みに入ったと。
その夜真っ先に向かったのは笹川陽平日本財団会長主催の会食であり、そこで森喜朗、麻生太郎、小泉純一郎らと合流したと。
バレバレだ。
いつまでたっても小泉純一郎は骨の髄まで自民党清和会なのである。
いまでも小泉純一郎は安倍首相の指南役なのである。
こんな小泉純一郎に、安倍首相を倒してくれと期待するほうが間違っているのだ。
例によって前置きが長くなった。
私がこのメルマガで言いたいことは、しかしその事ではない。
安倍首相らは酒を飲みながら何を話し合ったのか。
もちろん、それはわからない。
しかし、この顔ぶれを見れば、それが日本国家や国民の為を思って何をすべきかといった、指導者にふさわしい話でない事だけは確かだ。
政治記者たちがいずれ書き出すだろうが、安倍3選がらみの政局の話であるに決まっている。
その一方で、隣の中国の指導者たちはその時何をしていたか。
きょう8月16日の日経が教えてくれている。
河北省の保養地である北戴河で、習近平主席と元主席たちが集まる、いわゆる「北戴河会議」が開催されている模様だと。
今年はいつもより長引いている模様だと。
トランプ米政権との貿易戦争が激しくなる中、会議では対米政策が最大の議題になっていると見られると。
国政を与る指導者たちの、日中のこの違いはどうだ。
片方は酒を飲みながら談笑だ。
もう一方は、元指導者たちが現指導者を突き上げてまで、対米政策を真剣に議論している。
日本が中国に勝てるはずがない(了)
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