きょう8月6日は米国が広島に原爆を投下してから73年目になる。
その記念日にあわせて、きょうの各紙が核廃絶を訴える社説を一斉に掲げている。
世界から核兵器がなくならない責任は誰にあるのか。
もちろん核保有国だ。
その中でも、米中ロといった核を独占しようとしている軍事大国だ。
その中でも、核爆弾を人類に投下した唯一の国である米国の責任は計り知れなく大きい。
しかも、これら核保有軍事大国は、世界の大多数が署名した核兵器禁止条約に反対した。
そして日本は唯一の被爆国にもかかわらず、米国の核の傘を優先し、核兵器禁止条約に反対した。
もしメディアが核廃絶を願うのなら、真っ先に書くべきは核保有大国の無責任さである。
そして、唯一の被爆国である日本が、唯一の核兵器使用国である米国の傘を優先し、核兵器禁止条約に反対する矛盾である。
ところが読売と産経はきょうの社説で何と書いたか。
日本にとっての最大の核脅威は北朝鮮だと断言し、米朝協議による非核化合意に従わない北朝鮮を批判している。
そして、そのような北朝鮮の脅威に備えて、米国の核の傘に頼るのは当たり前であり、米国から陸上イージスを導入するのは当たり前だと書いている。
そこには、人間に核爆弾を投下した唯一の国である米国の責任への言及は一切ない。
いくら読売、産経が安倍政権の御用新聞であるにしても、これは噴飯物の社説だ。
あまりにも対米従属的であり、反国民的である。
しかも産経新聞はこうまで書いている。
「日本では、唯一の戦争被爆国という歴史から、核抑止に関する議論をタブー視する風潮が長く続いて来た」と。
「『反核平和』の名の下に、左翼政治色の強い運動が繰り広げられてきた。だが、思考停止や政治運動は国民の安全をもたらさない」と。
思考停止はどっちだ。
かれらこそ、米国の核の傘に守ってもらっていると信じる対米従属の思考停止者たちだ。
私は仕事柄、読売も、産経もふくめた主要紙に目を通しているが、こんな間違った社説を原爆記念日に堂々と掲げる読売や産経は、まともな国民は金を払ってまで読む価値はないと思っている(了)
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